「なぜそう思ったの?」——小学1年生のころから、大村さんは娘さんにそう問い掛け続けてきました。感想が見当違いでも訂正はしない。理由を自分の言葉で説明できるよう働きかける。その積み重ねが、やがて中学受験における国語力、そして面接対策にまでつながっていきます。
偏差値45からの中学受験スタートで、SAPIXと個別教室のトライも併用しながら試行錯誤した2年半。大村さん自身も隣に座って予習し、娘さんと一緒に問題を解きながらサポートし続けました。
苦手な社会を克服するために実際に三陸や金閣寺へ足を運んだ経験。直前期に「もう嫌だ」とストライキが起きたときの対応。そして夫婦で交代しながら限られた時間と体力をやりくりした日々——受験期間における伴走のリアルを語っていただきました。
【保護者プロフィール】
名前:大村 裕司(仮名)住まい:東京都
年齢:38歳
職業:会社員
性格:好奇心旺盛、温厚
家族構成:3人家族(父・母・長女)
【中学受験を行った子どものプロフィール】
名前:大村 仁美(仮名)性別:女子
学校名:雙葉中学校
現在の学年:中学1年生(2025年2月受験)
受験当時に通っていた塾:SAPIX、個別教室のトライ
受験時にしていた習い事:ピアノ(小学3年まで)
得意科目:国語
苦手科目:社会
性格:内向的、活動的、アウトドア好き
偏差値:
受験開始期:45
受験直前期:68
受験結果:
雙葉中学校:合格
吉祥女子中学校:合格
香蘭女学校中等科:不合格
「多様性」と「品性」を軸に8校以上を見学。雙葉中学校を第一志望に
——まずは、中学受験をしようと決めたきっかけから教えてください。
妻と話をしていて、地元の中学の環境面が少し気になっていたこともあり、受験させたいねと。娘が小学3年生か4年生ぐらいのときでしたね。
娘はおしゃべりが好きで、すぐ行動に移すところもある子なので、それでも伸び伸びと過ごせるような、“多様性”に富んだ環境がいいなという思いが出発点でした。
——「多様性」のほかに、学校選びで重視されていたことはありましたか?
人としての常識も含めて、“品性”を高められる環境かどうかです。あとは、人間関係の問題で貴重な時間を取られてしまうのはもったいないので、そういうことが起きにくい環境であること。
こうした点を見極めるために、学校説明会や文化祭にも積極的に参加しました。偏差値や口コミ、先輩のご両親からの情報を手掛かりに実際足を運んだ学校は8校以上になります。
——実際に見学されて、その時点で志望を検討していた雙葉中学校や桜蔭中学校には、どんな印象を持たれましたか?
雙葉は茶道や華道など、一般的な5教科にとどまらない授業がいくつもあって。いろいろな学びの経験ができるという点で、多様性に富んでいるなと感じました。
桜蔭は、自分で研究テーマを選んで発表する取り組みが定期的にあり、取り上げているテーマも本当に自由な印象でした。知的好奇心を尊重してくれる学校なんだなと感じましたね。
一方で、学校によっては校則や身だしなみのルールがかなり厳格で、娘がちょっと窮屈さを感じていた学校も中にはありました。
——最終的に、雙葉中学校を第一志望に決めた理由は何でしたか?
最終的な理由は受験日程の兼ね合いと、受かるかどうかの現実的な見極めです。桜蔭にはちょっと届かないかなと思い、雙葉に集中することを選びました。



