“国語力”が一番の財産。親子一緒に勉強した時間が尊い
——合格されたときのお気持ちは?
本人がうれしそうにしていて、自分もうれしかったです。それに私も正直なところ、時間もお金もかかっていた分、ホッとしました(笑)。
——入学後の娘さんの様子はいかがですか?
最初はちょっと大変そうでしたが、慣れてきて楽しそうにしています。雙葉は品性や品格をとても大切にしている学校です。誠実であること、自分のことは自分でけじめをつけること。そうした姿勢が日常の中で自然と求められる環境という印象です。
そういう環境の中で過ごすうちに、以前はあまり周囲に気を配るタイプではなかった娘が、思いやりを持つようになりました。ただ優しくするだけではなく、相手の立場に立って物事を考えられるようになった。それは入学してから一番変わったところだと思います。
——中学受験を通じて娘さんが得た一番のものは何だと思われますか?
やはり“国語力”ですね。質問する力、要約する力、自分の考えを言葉にする力。AIが台頭する時代だからこそ、コミュニケーションの力はますます大事になると思っていて、子どもの頃にそれを伸ばせたのはよかったなと感じます。
あとは、多様性を尊重しながら自分の個性を発揮できる環境に身を置けたこと。今見ていてもすごく楽しそうに学校に通っているので、よかったなと思いますね。
——最後に、これから中学受験に挑む親子へメッセージをお願いします。
やはり、親子一緒に勉強する時間を作るのは大切だと思います。今も一緒に勉強しているのですが、子どもがつまずいている問題に大人も歯が立たないことがあるんですよ。そうすると、子どもに対して親も謙虚になれるというか。
子どもにとっても、1人じゃないという安心感が生まれるきっかけになるのではないかと思います。味方が増えたような感覚で、安心して受験勉強はもちろん、学校生活にも向き合えるはずです。
取材後記
偏差値45から68へ。この数字だけを見れば順調な右肩上がりに思えますが、実際には単元ごとの小さなスランプの連続や、直前期の「もう嫌だ」というストライキなど、決して平坦ではない道のりだったことが大村さんのお話から伝わってきました。
特に印象的だったのは、「なぜそう思ったの?」という問いかけを小学1年生のころから辛抱強く続けてこられたエピソードです。見当違いの感想が返ってきても訂正せず、理由を聞き続ける。子どもの自由な発想を守りながら思考力を育てるという、強い思いが感じられました。
受験期間を通じ、「大人も間違えるし、できないことは恥じることじゃない」と伝え続けたという大村さん。一緒に問題を解き、一緒に間違え、一緒に学ぶ。その姿勢が、娘さんにとって何よりの安心材料になっていたのではないでしょうか。
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