ヒナタカの雑食系映画論 第216回

『ウィキッド 永遠の約束』を見る前に知ってほしい8つのこと。今の日本でも他人事ではない理由

『ウィキッド 永遠の約束』について、作品の立ち位置や、新たな楽曲など、見る前に知ってほしい8つのことのことを解説しましょう。日本でもまったく他人事ではない問題が描かれていることは、前編から続けて見るからこそ分かるのです。(※画像出典:(C) Universal Studios. All Rights Reserved.)

ウィキッド永遠
『ウィキッド 永遠の約束』3月6日(金)より、全国ロードショー!(C) Universal Studios. All Rights Reserved. 配給:東宝東和
『ウィキッド 永遠の約束』が3月6日より劇場公開中。本作は日本では2025年3月7日に公開された『ウィキッド ふたりの魔女』に続く、2部作の「後編」に当たります。

結論から言えば、前編を鑑賞済みの人は劇場で鑑賞しない理由がまったくない堂々の「完結編」であり、2部作を併せてミュージカル映画の頂点といえる完成度でした。
そして、前編にも増して「今の世界、そして日本にある物語」であると思えたのです。ネタバレにならない範囲で、見る前に知ってほしい見どころをまとめておきましょう。

<あわせて読みたい>
『ウィキッド ふたりの魔女』を見る前に知ってほしい5つのこと。妥協を避けた“2時間41分構成”の意義  

1:上映時間は前作よりも短め

前編『ふたりの魔女』は2時間30分を超える上映時間が鑑賞のハードルになっていましたが、今回の『永遠の約束』は2時間17分と少し短くなっています。

それでも、劇場の音響で、世界最高峰の音楽を、めいっぱいに「浴びる」体験こそが重要な内容なので、途中退席などせぬよう、直前にトイレは済ませておきましょう。

2:楽曲を完璧に日本語化した、吹き替え版もおすすめ!

筆者は吹き替え版の試写で見たのですが、清水美依紗や高畑充希や大塚芳忠といったキャストたちの演技と歌唱、楽曲それぞれで「リップシンク」もする聞き取りやすい訳詞に至るまで、完璧な仕上がりでした。
それもそのはず、音楽プロデューサーの蔦谷好位置は『SING/シング』でも見事な「楽曲も含めて完璧に日本語化する」素晴らしい吹き替えを世に送り出していました。日本語訳詞のいしわたり淳治、台詞演出の三間雅文の仕事も、もっと称賛されるべきでしょう。

とはいえ、劇中の歌唱はもともとすべてが「撮影での生歌録音」がされている、つまりは元となるミュージカルさながらの「本当にその場で歌っている」ことも映画『ウィキッド』の大きな魅力です。
つまり、字幕版でなければ、その「生」の感覚がどうしても失われてしまうということでもあるので、まずは字幕版を先に見て、2回目は吹き替え版で見てみる、という順番がいいのかもしれません。
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「4度のアップデート」を経た映画化
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