実は、その何気ない親の反応が、子どもにとっては大きなプレッシャーになっていることがあります。
3人の娘を桜蔭をはじめとする難関校合格へ導いた井上晴美さんは、「親の一喜一憂こそが、子どもを追い詰めてしまう原因になる」と指摘します。
テストの後、親はどんな反応を示せばいいのか。何をほめ、何を避けるべきなのか。井上さんの著書『中学受験で子どもを壊さない!合格へ導く「5つの約束」』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)から、子どもが安心して挑戦を続けられる関わり方を抜粋してご紹介します。
テストは「結果」ではなく、「過程」をほめる
テストを持ち帰った子どもに対して、ぜひやっていただきたいことがあります。それは、とにかくたくさんほめること。結果が良い場合はもちろん、悪い場合もほめてあげましょう。
「悪いときには叱ったほうがいいのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、悪い中でも必ず良い部分があるはずです。少しの変化でも見逃さず、ほめてあげられるといいですね。
また、その結果に至るまでの努力の過程こそ、次につながるほめポイントです。
そうすることで子どもは、「テスト前のこの行動が、こんなふうにして良い結果につながったんだ」という因果関係を意識できるようになります。
「なぜ正解できたのか」を言語化させる
さらに、良い点数がとれたときこそ、振り返りのチャンス。子どもは良い点がとれた理由を理解しているとは限りません。テストが終われば、それまでの努力を忘れてしまうこともあります。
だからこそ、「なぜ正解できたのか」「なぜ良い結果になったのか」を親が一緒に振り返り、子どもがその行動を定着させられるようにしていきましょう。
たとえば、「漢字を5回ずつ書いて練習していたから、こんなに正解できたね」「基礎を丁寧に理解したから、応用問題も解けているね」というように、できるだけ具体的にその過程をほめてください。
そうすれば子どもは、自分の努力が報われるプロセスを体感し、その行動を続けたいと思うようになります。
こうして良い行動が定着すると、結果もさらに良くなっていくはずです。
テストの結果がどれほど悪かったとしても、ほめるポイントはいくらでも見つけられます。
たとえ点数が低くても、子どもが自分なりに考えて勉強をした結果なのであればほめてあげましょう。過去の反省を生かした努力の跡が見えたのなら、その点をほめてあげましょう。
そうしたほめポイントを見過ごすことなく、丁寧に拾い上げて子どもに伝えてはいかがでしょうか。
「反省会」ではなく「作戦会議」をしよう
テスト後に振り返りをするときには、とにかく子どもを追い詰めないこと。大切にしてほしいのは、親子で楽しくコミュニケーションをとることです。「何がダメだったのか」ではなく、「何が良かったのか」「次はどうすればもっと良くなるか」をテーマに、楽しくディスカッションをしてください。反省会ではなく、作戦会議のつもりで話し合いましょう。
そうすれば、子どもにとってテストはもちろん、テスト前の勉強もいやなものではなくなります。
さらには親の存在も、敵ではなく「自分を応援してくれる味方」として心に残るはずです。
ポイント
・テストの後にほめるのは、「結果」ではなく「努力の過程」・努力の過程を具体的にほめることで、子どもは「どんな行動が良い結果につながるのか」を知ることができる
・テストの後には、勉強の作戦会議のつもりで楽しくディスカッションをする



