中学受験で「家庭から笑顔が消える」理由。娘を桜蔭合格に導いた“受験のプロ”が語る親の関わり方

中学受験で「頑張っているのにうまくいかない」と感じているなら要注意。成績が伸びるかどうかを分けているのは、学力よりも親の関わり方でした。親子関係を壊さず、前向きに受験を乗り越えるヒントを解説します。(画像出典:PIXTA)

中学受験で子どもを壊さない「親の関わり方」
中学受験で子どもを壊さない「親の関わり方」とは?(画像出典:PIXTA)
「子どもを応援したい気持ちはある。でも、どう関わればいいのかわからない」……中学受験に向き合う中で、そんな戸惑いを抱える親は少なくありません。

宿題はやっている。塾にも通っている。それでも成績が思うように伸びないとしたら、原因は本当に“学力”だけなのでしょうか。

3人の娘を桜蔭をはじめとする難関校合格へ導いた井上晴美さんは、「中学受験は親の関わり方次第で、苦しい時間にも成長の時間にもなる」と語ります。

成績と親子関係の分かれ道はどこにあるのか。井上さんの著書『中学受験で子どもを壊さない!合格へ導く「5つの約束」』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)から、今すぐ見直したい親のスタンスを抜粋して紹介します。

約束1. 「失敗OK」の安全基地であり続けよう

どれだけ努力をしていても、誰にだって失敗はあるものです。受験勉強をがんばっている子どもも同じ。もちろん、大人だってそうですよね。

子どもが失敗してしまったとき、「大丈夫、次があるよ」と言えるかどうか。心にゆとりをもって、おおらかに受け止められるかどうか。それによって、子どものチャレンジ心の育ち方が変わってきます。

失敗したときに「どうしてできないの?」「いつも失敗しちゃってダメな子だね」と親に責められていると、子どもは挑戦をおそれるようになります。

それに対して、失敗しても「大丈夫!」と受け止めてもらえる安心感があれば、こわがることなく挑戦できるようになります。失敗を糧にして、さらなる成長につなげられるようになっていくのです。

子どもは、失敗を通じてさまざまなことを学んでいきます。つまり失敗は、学びのチャンスでもあるのです。ですから、いつでもどんなときでも親は、子どものすべてを受け止める安全基地であり続けましょう。

失敗も成功も、あらゆることを否定せずに認めてくれる親の存在があれば、子どもはおそれずに前に進むことができるのです。

約束2. 「幼さ」を焦らず、生活習慣で成長させよう

「子どもの成績を上げたい。そのために少しでも、勉強時間を増やしてあげたい」そう考えて、子どもの身のまわりのお世話をすべて引き受けていませんか?

学校や塾の持ち物の準備や片づけ、部屋のそうじ、勉強時間の管理など、生活の中のあらゆるタスクを、親が子どものかわりにこなす。

こうして子どものために環境を整えたつもりで、「あなたは勉強だけしていればいいのよ」と伝えているとしたら、その習慣は見直したほうがいいでしょう。

親のお世話によって勉強時間が増えれば、一時的には成績が上がるかもしれません。

しかし、自分でできる生活習慣が身につかなければ、子どもの精神面はいつまでも幼いまま。自分で考える力や自立心が育ちにくくなり、自分の意志で勉強を続けていくことが難しくなってしまいます。

まずは、生活の中の「当たり前」を自分でできるように育てていきましょう。そうすることで精神面が育ち、「自分でできる」という土台が確かなものになってこそ、学力も人間力も高く積み上げていくことができるのです。
次ページ
「勉強しなさい」と言わなくても、子どもが自ら学び始める“仕掛け”とは?
Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

編集部が選ぶおすすめ記事

注目の連載

  • ヒナタカの雑食系映画論

    『ミルキー☆サブウェイ』は劇場版の追加シーンも重要!『超かぐや姫!』との共通点、愛されるアニメの「正解」とは

  • 恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」

    江ノ電20年ぶり新車、謎の「1人掛け席」の正体は? 観光サービスではなく「混雑地獄」に挑む苦肉の策

  • 海外から眺めてみたら! 不思議大国ジャパン

    「移民」に冷たいのはどっちなのか? スイスの厳格過ぎる学歴選別と、日本の曖昧過ぎる外国人政策

  • 世界を知れば日本が見える

    【解説】参政党躍進に“ロシア系bot”疑惑、証拠なく“自民党の情報操作”との見方も