ヒナタカの雑食系映画論 第208回

アニメ映画『ALL YOU NEED IS KILL』のキャラデザはなぜこうなった? 敬遠するのはあまりにもったいない理由

公開前にキャラクターデザインへネガティブな声があったアニメ映画『ALL YOU NEED IS KILL』。本編を見れば「納得できる」どころか、「これが良いんだ」と思える理由があったのです。(画像は筆者撮影)

オールユーニードイズキル
画像は筆者撮影
アニメ映画『ALL YOU NEED IS KILL』が1月9日より劇場公開中です。原作はトム・クルーズ主演でハリウッド実写映画化もされた桜坂洋のSFライトノベルで、ある程度のネームバリューがあります。何より、渾身のアニメの技術が注ぎ込まれた力作なのですが、日本での劇場数は現時点で「わずか11館」でした。

推測にすぎませんが、マス向けと思われる豪華なボイスキャストを鑑みれば、「本来はもっと幅広い観客層を想定していた」ものの、「作品の特徴や事前のネガティブな声を受けて公開規模が縮小された」可能性もあるでしょう。

それは作品の出来栄えからも、非常にもったいないことだと思います。ここでは事前のマイナス評価が目立ったキャラクターデザインに確かな意図があったことをまとめつつ、映画本編の魅力に迫りましょう。
ヒナタカ
この記事の執筆者: ヒナタカ
映画 ガイド
All About 映画ガイド。雑食系映画ライターとして「ねとらぼ」「マグミクス」「NiEW(ニュー)」など複数のメディアで執筆中。作品の解説や考察、特定のジャンルのまとめ記事を担当。2022年「All About Red Ball Award」のNEWS部門を受賞。 ...続きを読む
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「集団で叩く」ことが当たり前になってしまっている

直近でキャラクターデザインが酷評され、予告動画で否定的なコメントの嵐となり、YouTuberからも「こき下ろすことで動画の再生数を稼げる」対象にもなってしまった作品に、同じくSTUDIO4℃のアニメ映画『ChaO』があります。今回の『ALL YOU NEED IS KILL』も「『ChaO』の再来」などと「レッテルを貼った上で嘲笑または罵倒されている」印象があります。

【関連記事】過小評価すらされていない超労作アニメ映画『ChaO』を「今」見るべき5つの理由

もちろん、個人の好みや作品の評価は自由に発信する権利があることを前提にして、「こき下ろしていいと断定した作品を(本編を見てもいないのに)集団で叩く」ような動向に、個人的には違和感または嫌悪感を覚えます。

それは必ずしも正当な作品の評価とは呼べない、単に作品を貶める行為にすぎないのではないか、とも思えるのです。筆者もそれと同じことをしてしまった経験があり、今ではとても反省しています。
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批判の声に納得できる理由もある
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