柴又といえば、『男はつらいよ』。渥美清さんが演じた車寅次郎(寅さん)の「私、生まれも育ちも葛飾柴又です。帝釈天で産湯をつかい……」という名ぜりふは、あまりにも有名です。
柴又地域の成り立ちも帝釈天と深く関係しています。江戸時代の1629年に建立された柴又帝釈天(正式名称:帝釈天題経寺)の門前町をベースに発展し、昭和期には『男はつらいよ』の主人公・寅さんの故郷として一気に観光地化が進みました。
今回は「寅さん」ゆかりのスポットのほか、意外な見どころも探しながら駅周辺を歩いてみました。
駅を出てすぐ「寅さん」スポットが
柴又駅はホームも改札も昭和レトロな雰囲気。「関東の駅百選」と「葛飾柴又の文化的景観」にダブル認定されており、駅舎自体が見どころの1つです。
この「葛飾柴又の文化的景観」は町内の随所にあり、認定カ所には小さなプレートが設置されています。これを探しながら歩くのも柴又散策の楽しみ方の1つです。
1999年に建てられた「フーテンの寅さんと見送るさくら像」は、旅に出る直前の寅さんが妹・さくらに振り返る姿を再現したもの。柴又が“寅さんの街”であることを、駅を出てすぐに実感できます。
柴又駅前には「八百勝」など個人経営の青果店も並び、どこか懐かしい下町の雰囲気。大型スーパーは少なく、地域密着の商店が今も健在です。
『男はつらいよ』や渥美清さんゆかりのスポット
「帝釈天参道」看板のそばには、渥美清さん寄贈の常夜灯が立っています。昭和を思わせる街並みとともに、『男はつらいよ』や渥美清さんゆかりのスポットが集まるエリアです。
常夜灯の隣には、山田洋次監督が書いた寅さんの名口上を記した「映画の碑」。枠がフィルムを模したデザインになっており、映画ファン必見のモニュメントです。



