神奈川県川崎市・溝の口駅といえば、JR南武線と東急大井町線・田園都市線が乗り入れる交通の要所。通勤や通学で利用したことのある人が多い一方で、降り立ったことはなく、どこか地味な印象を抱いている人もいるのではないでしょうか。
穴場タウンの溝の口駅! “アニメの聖地”としても有名
家賃相場は3駅隣の東京都・二子玉川駅と比べて1~2万円ほど安く、特に2LDK以上では数万円下がるケースもあり、ファミリー層に人気の高い“穴場タウン”です。
溝の口はもともと、江戸時代に江戸市中から相模国・大山への参拝者が通った「大山街道」の宿場町として誕生しました。地名の由来は「溝(川や水路)」と「口(合流点)」から来ていると考えられていますが、記録や定説がなく、大変珍しいことに“由来が不明”な地名とされています。
また、溝の口は『天体戦士サンレッド(スクウェア・エニックス)』や『ハイスコアガール(〃)』など、多くの漫画やアニメの舞台にもなっています。2024年放送のアニメ『ガールズバンドクライ(東映アニメーション)』第7話にも登場し、今では“アニメの聖地”としても有名です。
JRと東急の駅はデッキで接続
それでは、『サンレッド』や『ガルクラ』の舞台として登場する街・溝の口は、実際どんな場所なのでしょうか。筆者が歩いて確かめてみました。
JR武蔵溝ノ口駅と東急溝の口駅は、楕円形のペデストリアンデッキで接続されています。両駅は少し離れているため、乗り換えのタイミングによっては小走りで移動する人の姿も。階段を降りると、バスロータリーが広がっています。
円形スペースの中央には、小さな円柱型のベンチが設置されており、散策スポットの名前や方角や距離などが刻まれています。街歩きのヒントを探すにもぴったりの場所です。
東急側の駅ナカ施設「etomo 溝の口」には、カフェ「プロント」などの飲食店が並び、乗り換えの合間にちょっと休憩するのに便利。1階には「東急プラザ」もあり、駅を出てすぐ買い物ができるのも魅力です。
さらにデッキでつながる「ノクティプラザ」は、溝の口駅前で最大規模の商業施設です。2棟に分かれており、「ノクティ1」は1階から9階までさまざまなテナントが入っています。
もう1つの「ノクティ2」は、建物の大部分を「マルイ」が占めています。ショッピングはもちろん、屋上庭園もあり、天気の良い日は休憩スポットとしてもおすすめ。溝の口駅周辺だけで日常の買い物をほぼ完結できる便利さです。



