3:予習は不要! そしてシリーズはしばらく“おあずけ”に?
今回の『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』は、同一の世界観でのヒーローたちの活躍を描くシリーズマーベル・シネマティック・ユニバース(以下、MCU)の1つにして、「フェーズ6」の始まりとなる作品です。しかしながら、キャラクターのほとんどがシリーズで初登場であり、物語上でも他作品とのつながりがごくわずかな(ここはMCUファンにとってはむしろ不満?)ため、他作品を見ていなくてもまったく問題ないと断言しておきます。
ちなみに、今回の舞台である地球は「アース828(8月28日は原作者の1人であるジャック・カービーの誕生日)」であり、「別の地球」での物語であることも示唆されています。だからこそほかの作品とのつながりが少なくなっているといえますし、その反面、今後にほかのMCU作品とどのように「合流」するかも気になるところです。

ただ、現在公開中の『スーパーマン』もそうでしたが、ヒーローが誕生するまでの過程はごく短い説明(映像)だけでサラッと示される程度であり、「これまでも映画で描かれてきた部分はスパッと飛ばす」という割り切った作りであることも前置きしておきます。それもまた、後述する物語を描くためには、正しい選択だと思えました。

ちなみに、2025年のMCU映画は『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』、『サンダーボルツ*』、そして本作と、いずれも3カ月も空かずに公開されていました。しかし、その後は2026年夏公開の『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』まで、約1年間も新作が劇場公開されないという、なかなか極端なことになっていたりします。
MCUを映画館で見るのはしばらく“おあずけ”になるので、その意味でもぜひ劇場に駆けつけてほしいところです。
4:『スーパーマン』に続く、「今、作られる意義がある」ヒーロー映画に
これまた公開中の『スーパーマン』と共通している要素として、善意で行動しているはずのヒーローが、市井の人々から糾弾されてしまうという物語の流れがあります。
そして、スーパーパワーを持つヒーローに限らず、世界をより良い方向へと変えて行けるという希望も、劇中でははっきり提示されていました。
さらには、今回の敵である「シルバーサーファー」の言動と、それに対してヒーローチームの1人である「ヒューマン・トーチ」の対応や返答は、分断や差別がはびこる今の世界ではとても尊いものに思えたのです。
