『大追跡〜警視庁SSBC強行犯係〜』で主演を務める【相葉雅紀】俳優としての魅力を再検証

ドラマ『大追跡~警視庁SSBC強行犯係~』(テレビ朝日系)で主演の1人を務める嵐の相葉雅紀さん。今回は、これまでの相葉さんの俳優としての仕事を振り返り、魅力を再検証します。(サムネイル画像出典:『大追跡〜警視庁SSBC強行犯係〜』公式Instagram)

相葉雅紀が新境地を切り開いた作品は?

そんな相葉さんが新境地を切り開いたのが、2012年放送のドラマ『三毛猫ホームズの推理』(日本テレビ系)です。赤川次郎さんのベストセラー小説をドラマ化した作品で、相葉さんは主人公の片山義太郎を演じました。義太郎は血を見ると失神してしまい、高所恐怖症、女性恐怖症、幽霊恐怖症を持つダメ刑事。そんな義太郎は、人間の言葉が分かる三毛猫・ホームズと出会い、難事件を解決していくことになります。相葉さんは表情をコロコロと変える義太郎を丁寧に表現し、俳優として評価を得ました。
 
さらに、『ようこそ、わが家へ』(フジテレビ系)では月9主演に挑戦し、ストーカーに立ち向かう気弱な主人公・倉田健太を担当。主人公がストーカーの恐怖と会社の不正に立ち向かう作品で、相葉さんは「普通の人」である健太を見事に自然体の演技で表現します。相葉さんの俳優としての魅力が詰まっていて、いま見返しても面白いドラマと言えるでしょう。その後も、『僕とシッポと神楽坂』(テレビ朝日系)では心優しき獣医師を、『和田家の男たち』(テレビ朝日系)では会社がコロナ禍で倒産し、突然ネットニュースの記者に転身する主人公を演じています。

俳優・相葉雅紀の魅力は“自然体の演技”にある

相葉さんは主演作でさまざまな役を演じているのですが、どの作品でも自然体で主人公を演じられる俳優です。ドラマごとにキャラクターや設定はだいぶ違いますが、その作品の世界での「普通」な雰囲気を作り出すのが名人級に上手。俳優仕事をする際には、スーパースターであるオーラを消すことができ、どんな作品にもハマる演技を見せます。自然体で役を演じるのは非常に難しく、キャラクターの性格を含めた設定をきちんと理解した上で表現することが重要です。相葉さんは、その難しい芸当をどの作品でもしっかり行えていて、俳優としての武器としています。

例えば、『僕とシッポと神楽坂』で高円寺達也を演じた時には、本当の獣医師かと思うような表現力を見せました。動物を救うために奮闘する達也は一喜一憂する場面が多いのですが、相葉さんは繊細に表情を変えながら、獣医師としての葛藤や喜びを演じています。動物たちの命と向き合う苦悩を丁寧に演じ、視聴者を感動させました。
 
2023年放送のドラマ『今日からヒットマン』(テレビ朝日系)では、伝説の殺し屋の名をいきなり継ぐことになった平凡な会社員を熱演しました。会社員としては設定どおり平凡な雰囲気を漂わせ、ヒットマンになった際は鋭さを見せる演じ分けを披露。二重生活を送ることになった主人公の悲哀も見せながら、漫画原作のドラマをうまく成立させました。相葉さんの名人芸と言える自然体の演技が、どちらの作品でも光っています。
今日からヒットマン
今日からヒットマン
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相葉雅紀は『大追跡~警視庁SSBC強行犯係~』の難役をどう演じる?
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