地頭の違いで勉強のフォローはどう変わる?
オトクサさんの中学受験スタイルは、「小学4年生までに子どもに自走する力を身に付けさせ、受験シーズンまで伴走する」方法です。通塾なしで挑戦する分、子どもとの日常会話で勉強の進捗具合などを把握しているそう。けれど、「地頭の違いによって勉強に緩急をつける場面は少ない」と語ります。「その子の理解度に合わせて進度を変えるくらいです。理解が早いならどんどん進めるし、苦手そうなら別の問題集の同じ単元を復習する。後者の場合、進捗は遅れますが、その子に合わせた学びがしっかりとできると思います」
子どもたちが使う問題集は、オトクサさんがセレクトしているそう。
「全く知識がなかったので、長男が中学受験を決めたときに、中学受験関係のブログで紹介される問題集を本屋さんでチェックしました。
塾がある大きな駅には、問題集がそろった本屋さんがあるんですよ。問題の難易度のほか、親が勉強に付き添わなくても理解できる解答・解説かどうかを見極めました」
これまでにオトクサさんが子どものためにセレクトした問題集は、著書『通塾なしで開成合格! 中学受験おうち勉強法』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)に記載されています。
地頭の違いをあくまで子どもの個性と捉え、叱咤(しった)激励する1つの種にする。オトクサさんの子育てには子どもの勉強にどう寄り添えばいいのか、ヒントが隠されていそうです。
オトクサさん プロフィール
1981年大阪府大阪市出身。小学生の時、自ら志願し 中学受験に挑戦し、私立の中高一貫校である清風中学校へ進学。中学・高校は塾に通わずに大阪大学に現役合格。現在、妻と8人の子どもとともに東京で暮らしている会社員。長男が塾なしで中学受験に挑戦する様子をまとめた新刊『通塾なしで開成合格!中学受験おうち勉強法』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)では、子どもたちが自ら学び進めるための取り組みを、大家族ならではの日常を交えてわかりやすく伝えている。
この記事の執筆者:結井 ゆき江
フリーランスの編集者・ライター。中学受験雑誌の編集者として勤務した後に独立。小学校で発達障害グレーゾーンの児童をサポートした経験から、教育分野を中心にライターとして活動する。



