親の関与は、週にたった1時間! 塾なし開成合格者の父が語る「効率的すぎる」自宅学習スケジュール

8人きょうだいの長男が通塾なしで難関中学校へ合格したオトクサさん。受験シーズンの限られた時間をどう活用したのか。今回は小学5~6年生の夏休みの過ごし方に注目してお話を伺いました。

8人きょうだいの長男が通塾なしで開成中学校へ合格したオトクサさん。「子どもが自ら勉強する姿勢を作る=自走する力を付ける」ことを目標に、小学5年生になるまでの間、子どもに自ら勉強する方法を身に付けさせたと言います。


【自走するために身に付けさせたこと】
・6時起床
・朝に勉強する習慣付け
・分からない問題の解き方を自分で調べる方法
・解答や解説の読み方
・自分自身で丸付け 

そのおかげで、親が勉強に関わる時間は小学5年生以降、1週間で合計1時間程度になりました。

夏休み期間中も、基本は通塾なし

夏休み期間中もしっかりと勉強する子ども
早めに自走習慣を身に付けておくのが、塾なし合格のコツ
そんなオトクサさんが夏休み期間中に重視したのは、「目標を決めて、子どもに達成感を味わわせること」です。
 
「『苦手単元を克服する』といった抽象的な目標ではなく、具体的な数字にするよう心がけました。例えば、小学5年生は『算数の問題集を1冊終わらせる』、小学6年生は『第2~第4志望校の過去問を30年分終わらせる』というイメージです。達成できたことが子どもにも伝わりやすく、本人の自信につながります」

送迎時間が必要ない分、たっぷりと勉強時間を確保

オトクサさんの長男は、受験期の夏休みを次のようなスケジュールで過ごしました。

【小学6年生の夏休みの過ごし方】
・6時起床
計算・漢字・語句を勉強。その後、算数テストを1時間実施。
・7時半 朝食
・8時 過去問に挑戦、午前中テスト
昼食休憩をはさんで、やり直しなど(随時休憩をとりながら)
・18時 夕食・休憩
・19時半~21時 勉強(過去問のやり直しや、苦手問題のフォロー)
・21時 40分間の自由時間(主にゲーム)
・21時40分 暗記(10~20分間)
・22時 就寝
 
「受験日が2日にわたる学校の過去問は、1日目に3教科、2日目に2教科と分けることもありました。2教科だけの日は、時間に余裕があるので別の学校の過去問も午後に挑戦しましたね。
 
わが家では基本的に、過去問やテストは間違った問題のやり直しまでがセットです。難関校の過去問は間違うことが多かったので、やり直しに時間がかかりましたけど、早く終わった日は、あらかじめ決めておいた問題集を進めていきました」
 
学校の夏休みの宿題は、なるべく早く終わらせておくよう声かけ。自由研究に関しては中学受験に向けた勉強内容をまとめて提出できるよう、担任教師に相談していたと言います。
 
「このほか、予備日を1~2日程度作っておき、スケジュールが遅れた場合はそこで解消していました」
 
通塾なしで中学受験に挑むため、しっかりと勉強時間を確保した生活を送っていたことが伝わってきます。
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取り組む問題集は親が決める。選び方は?
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