【2025年6月引退】さよなら、カシオペア! 豪華寝台特急の思い出を懐かしの写真とともに振り返る
豪華寝台特急「カシオペア」が2025年6月末についに引退する。唯一無二の車両、運行スタイル、こだわりのサービスなど、その歴史と魅力を2007年当時の写真とともに振り返る。
5. 推進運転で尾久駅~上野駅間を回送
電気機関車に赤いテールランプが点灯しているため推進運転だと分かる。機関車はEF510形の「カシオペア」専用塗装機。鶯谷駅付近にて
「カシオペア」は機関車けん引であるが、上野駅の地平ホームは行き止まり構造のため、車両基地のある尾久駅から上野駅まで(4.8km)は機関車が最後尾から押す形(推進運転)でゆっくりと回送していた。
上野駅を発車する客車列車は昔から推進運転での回送が行われていたが、客車列車の激減に伴いこの光景は稀有(けう)なものとなり、最後の推進運転が「カシオペア」の上野駅への回送だった。
6. 上野駅13番線ホーム
上野駅13番線の発車案内
上野駅の地平ホームが並ぶ中で、改札口を入って一番左にあたるのが13番線。古くから夜行列車の発着ホームとして有名だった。
ホーム脇にはカシオペアや北斗星など寝台列車の発着に合わせた専用の待合室があり、旅情を味わうには充分だった。カシオペアなき後、この番線を使う名物列車はクルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島」のみ。ただし、乗車は右隣の13.5番線からである。