2025年5月末に運転開始! 西武鉄道8000系「サステナ車両」を徹底解説【豆知識10選】
西武のサステナ車両8000系の改修工事が完了し、2025年5月末の営業運転開始に向けて最後の調整段階にさしかかった。この車両はどのようなものか。車両の外観や車内などの豆知識を「10のチェックポイント」としてまとめてみる。
西武のサステナ車両8000系の改修工事が完了し、2025年5月末の営業運転開始に向けて最後の調整段階にさしかかった。このたび、メディア向けの車両撮影会が行われたので車両の外観や車内について子細に取材することができた。それをもとに、この車両について知っておきたいトリビアを「10のチェックポイント」としてまとめてみたい。
1. サステナ車両とは?
サステナ車両とは、西武鉄道独自の呼称である。使用電力量を大幅に削減するためにVVVFインバータ制御車両の導入を図ることが重要だが、全て新造車両で賄うと予算も膨大なものとなる。
そこで、他社で余剰となったVVVF化した車両をリユース(再使用)することで経費を削減することとなった。新車製造や車両廃棄で排出するCO2を削減することもできるため、環境にやさしく、SDGsへの貢献もできる。それゆえ、他社から譲受したVVVFインバータ制御車両を「サステナ車両」として定義した次第だ。
2. 小田急8000形から西武8000系へ
小田急8000形
西武のサステナ車両第1弾は小田急8000形の譲受だ。鉄道車両は単体の場合は、D51形蒸気機関車のように「形」で表示する。電車も古くは1両ずつ切り離して自在に連結していたのでモハ151形のように「形」が主流だったが、固定編成といって、例えば10両編成をバラバラにして運用することがなくなってからは、101系のように「系」で表示することが一般的になった。
しかし、鉄道会社によっては、今も「形」で表示している会社がある。関東では、京急電鉄、小田急電鉄、京成電鉄が車両を「形」と呼んでいる。これは法令で定められているわけではないので、各社の慣例を尊重するしかない。
今回の小田急8000形は西武が譲受し、西武の慣例にしたがって8000系と命名された。