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EXOの“センター”で“天才ダンサー”KAIの帰還

※社会服務要員の場合は“召集解除”というのが正式
K-POPゆりこ(以下、ゆりこ):個人的に思い入れが強いグループなので、いつか絶対EXOのことはお話ししたいと思っていました。だから「次はEXOのことをトークテーマにしたいです」と矢野さんからメールをいただいたとき「キターーーッ!」となって。先日KAIさんも除隊したタイミングも重なり、今こそ語りたいEXOの魅力!
矢野:先日除隊したKAIさんがEXOのセンターと聞いたのですが、彼はやはりキーパーソンなのでしょうか?
ゆりこ:年少メンバーながらKAIさんがセンターです。EXOのデビュー当時はKAIさんの「EXO-K(韓国チーム)」と、「EXO-M(中華チーム)」の2つのユニットに分かれていて、EXO-Mにも別のセンターがいたのですが……その話は後でするとして。KAIさんのずば抜けたダンスの実力、そしてスキル面だけではなく表現力といいますか、彼にしかできないダンスを踊るんですよ。まるで指先から顔の表情筋まで全身が踊っているよう。幼い頃からバレエやジャズダンスを習い、休むことなく踊り続けた彼だけのパフォーマンスは、もはや芸術です。
声や歌い方は個性が分かりやすく出るものですが、ダンスにもこれほど“個のカラー”が出るんだなと気付かせてくれます。NCT DREAMのチソンさん、RIIZEのソンチャンさん、NCT WISHのシオンさん、ATEEZのソンファさんやINIの田島将吾さんもロールモデルとしてKAIさんの名前を挙げていますね。
矢野:所属事務所や国を越えて、多くのアイドルにとって憧れの存在なのですね。僕がKAIさんをしっかり認識したのは比較的最近のことで、2023年5月突然入隊が決まって涙する姿が印象的でした。久しぶりにカムバック(新譜発売)して、これから活動再開! という最悪のタイミングだったんですよね?
ゆりこ:エリ(EXOのファン名称“EXO-L”の略称)としてはもう絶句でしたよ。やっと8人そろってのステージが見られる! と思ったら何の前触れもなくKAIさん入隊って……。2023年2月にメインボーカルのベクヒョンさんが除隊し、ようやく2019年から約5年ぶりとなるグループ活動始動! というテンション爆上がりのタイミングだったんです。ファンやメンバー、そして本人にとっても寝耳に水、青天の霹靂(へきれき)だったはずです。
矢野:あのような形で入隊するK-POPアーティストは見たことがなかったです。一般的にメンバーの誰かが健康問題でお休みしていたり、軍隊に行ったりしていても、残りのメンバーでライブやツアーを行うグループは珍しくありません。でもEXOはやらなかったのですね。
ゆりこ:「KAIさんのダンスがあってこそEXOのパフォーマンスは完成する」という点で、周囲の意見は一致していたのかも。もちろん他の事情もあったかもしれませんが……。KAIさんにはEXOのメンバーをつないで、一致団結させる力があると思っています。 矢野:つまり、KAIさんが戻ってきたということはEXOのカムバックも近いということでしょうか。
ゆりこ:一歩前進したのでは? と期待したいです。まだ最年少のセフンさんが入隊中なのですが、予定通りにいけば今年9月に戻ってきます。本格的に動くのはそれ以降でしょうね。一部メンバーとSMエンターテインメントの間で訴訟問題が起きているという報道があり、不安要素もありますが「全員でカムバックする予定がある」と言っているメンバーたちの言葉を信じて待ちましょう。