どんな役でも演じられる“カメレオン俳優”へと進化
着実に実績を残している松村さんですが、2023年からはさらに俳優として進化を遂げます。7月には『ノッキンオン・ロックドドア』(テレビ朝日系)で、なにわ男子の西畑大吾さんとダブル主演を担当。本格ミステリードラマで、松村さんは人の気持ちが理解できず傍若無人な言動を繰り出す変人の探偵・御殿場倒理を演じました。かなりクセが強いキャラで、見事に犯罪のトリックを解明する一方で社会性に欠ける行動も。狂気じみた芝居をみせながら、バディを組んだ西畑さんとのコンビネーションも抜群で、ドラマを盛り上げ続けました。
また、映画『キリエのうた』では実直な青年、『夜明けのすべて』ではパニック障害を抱える青年を好演。それぞれ難しい役でしたが、特に『夜明けのすべて』に関しては、しっかりとリアリティーを感じられる芝居を松村さんが見せたことで、完成度の高い映画に仕上げることに成功。
どの作品のスタッフのインタビューをみても、松村さんが実直に役に向き合い演技を作り込んでいることが分かります。2023年以降は特に進化し、どんな役でも演じられる俳優へと成長していきました。
『西園寺さんは家事をしない』のシングルファザーもハマり役!
そして、現在放送中の『西園寺さんは家事をしない』ではシングルファーザー役を熱演。松村さん演じる楠見俊直がまたもハマリ役で、アメリカ帰りの天才肌でクールな性格でありながら、プライベートでは4歳の娘に振り回される父親を丁寧に演じています。小さな子どもを育てる大変さや喜び、また周囲になかなか頼ることができない心情をうまく表現。松本さん演じるポジティブでコミュ力高めの主人公・西園寺一妃との相性も抜群で、2人の名優がコミカルながら、いろいろと考えさせられる内容のドラマを作り上げています。
現時点では、まだ周囲に心を閉ざしている楠見が、西園寺さんと「偽家族」を形成することでどう変わっていくのか、松村さんの演技に期待がかかっています。
俳優としてはすでに一流! 今後の主役大抜てきに期待
さて、ここまで松村さんの俳優としての仕事を振り返りましたが、着実に俳優として進化していることが分かります。どの作品でも真摯に役と向き合っていることでレベルアップのスピードも早く、アイドル活動で忙しい中で才能がドンドン開花。どんな役でも視聴者の想像を超える演技を見せてくれるので、SixTONESファン以外からも信頼を獲得しています。そんな松村さんは、すでに俳優として一流といっていいでしょう。今後は主演作で映画、ドラマ限らずにどんな挑戦をしていくのか楽しみで、個人的には伝統あるNHK大河ドラマやTBS・日曜劇場の主演に抜てきされたら面白そうだと感じます。ひとまずは、『西園寺さんは家事をしない』でどんな演技をみせてくれるのか、皆さん注目していきましょう。
この記事の筆者:ゆるま 小林
長年にわたってテレビ局でバラエティ番組、情報番組などを制作。その後、フリーランスの編集・ライターに転身。芸能情報に精通し、週刊誌、ネットニュースでテレビや芸能人に関するコラムなどを執筆。編集プロダクション「ゆるま」を立ち上げる。