マック値上げで「バーキンやモスの方がコスパいい説」を検証!改めて買ってみたら60円しか違わなかった

日本マクドナルドが、原材料の高騰などを理由に1月24日から一部商品の店頭価格を最大30円値上げ。改めてマクドナルド、バーガーキング、モスバーガーの定番バーガーを実際に食べ比べてみました。

マクドナルド、また値上げしたってよ!

日本マクドナルドが1月24日から原材料の高騰などを理由に一部商品の店頭価格を最大30円値上げしました。SNSでは「もはやバーガーキングやモスバーガーの方がコスパいいのでは?」など、他のハンバーガーチェーンと比べる声も上がっています。

そこで今回、改めて3社の定番バーガーを実際に食べ比べ! 金額の他にも満足度や提供スピードなども比べ、総合的な“コスパ”を考えてみました。

ビッグマック指数が急上昇! マクドナルド

まずはマクドナルドから、「ビッグマック」を実食! このあと、バーガーキングの「ワッパー」、モスバーガーの「モスバーガー」と比較するため、サイズ的にもマクドナルドからは「ハンバーガー」ではなく、「ビッグマック」を今回は選択しています。

ビッグマックは、世界のどの国でもほぼ同一品質で提供されるため、このビッグマックを基準にして、各国の経済力を比べようという「ビッグマック指数」なるものもあるくらい、世界中で定番のバーガー。

今回の値上げはビッグマックも対象ですが、一体いくらになったんでしょうか。ポテトとドリンクのセットを注文してみたら、830円(税込、以下同)でした。はっ、830円!?

実は、マクドナルドは2023年の7月から全国約3000店舗の約6%にあたる184店舗で割高になる「都心型価格」を実施していて、今回のお店はその対象だったんです……! 2022年までは単品300円台で買えたビッグマックも、今や500円台まで値上がっている店舗もあるのです。

はっきり言って、過去を知っているとコスパは最悪。食べる前から気持ちが沈んでしまいましたが、気を取り直して出来上がるのを待っていると、約4分で受け取れました。さすがの提供スピードです。
ビッグマックセット(税込830円)
ビッグマックセット(830円、イートイン価格)
箱に入っているため、手で直につかむ必要があるビッグマック。ちょっと食べづらいですが、意を決してガブリ。やっぱりうまい!
食べづらいけど美味しいビッグマック
食べづらいけどおいしいビッグマック
3枚のバンズと2枚のビーフパティ、レタスに玉ねぎ、ピクルスにチーズ。そして、それらをまとめる特製ソース! 数あるマックのメニューの中で、ビッグマックだけに使われています。このソースがうまいんですよね。
揚げたてのポテトもマックの魅力
揚げたてのポテトもマックの魅力
あっという間に食べ終わって、満足してわれに返ると、手元に残ったのは830円のレシート……くーっ! 昔はよかったなぁ。

とはいえ、現在のマックでもコスパを上げる方法はいくつかあります。まずは公式アプリで数日ごとに更新されるクーポンを利用すること。例えばベーコンレタスバーガーセット680円(都市型価格は760円)が630円になるなど、対象商品をお得に購入できます。

また平日の10:30~14:00は、5種類のハンバーガーセットがお得になる「ひるまック」を実施。今回830円だったビッグマックセットも650円になります。差額180円! 利用しない手はありません。

さらに、マックチキンセット500円など、500円台で手軽に買える「ちょいマック」が値上げとタイミングを同じくしてスタート。ボリュームはそこそこでも安さを求める人にはおすすめです。

まさにハンバーガーの王様! バーガーキング

続いてはバーガーキング。定番メニューといえば「ワッパー」です。ポテトとドリンクのセットが890円。ビッグマックセットよりも60円高いですが、「60円しか違わない」とも言えます。ここまで差は縮まっていたんですね……! 注文から約10分で受け取れました。
ワッパーセット(税込890円)
ワッパーセット(890円、イートイン価格)
さっそくバーガーの包みを開いてみると……デ、デカい! 大ぶりのバンズに、さらにそこからはみ出すビーフパティ、ぜいたくに入ったトマトと玉ねぎ。圧巻のボリュームです。
まるでレストランのハンバーガー
まるでレストランのハンバーガー。縦幅はビッグマックよりないが、直径が大きい
かぶりつくと、肉のうまみと玉ねぎのシャキシャキ感、ジューシーなトマトの味わいがベストマッチでうまい! まさにハンバーガーの王様といった満足度です。
ポテトはややクリスピーなほくほくタイプ
ポテトはややクリスピーなほくほくタイプ
ファストフードとしては割高に感じるかもしれませんが「レストランのハンバーガー」に近い本格的なものが手軽に食べられると考えると、妥当な値段と言えるでしょう。

なおかつ、バーガーキングはクーポンも充実。例えばテリヤキワッパーセット940円が710円になるなど、かなりお得になります。差額230円!

また、ワッパーのミニサイズ版である「ワッパーJr.」がセットで600円、タルタルチキンバーガーがセットで550円など、マクドナルドの「ちょいマック」のようなメニューも充実。ワッパーに比べると満足感は控えめですが、安く済ませたい人にはおすすめです。

ラーメンでいうなら天下一品!? モスバーガー

最後はモスバーガー。定番メニューはもちろん「モスバーガー」です。ポテトとドリンクのセットが890円。くしくもバーガーキングのワッパーセットと同じ金額です。注文から8分ほどで受け取れました。
モスバーガーセット(税込890円)
モスバーガーセット(890円、イートイン価格)
艶やかなバンズで上品に挟まれたビーフパティ、どっさりの玉ねぎと分厚くカットされたトマト、そして出ました! 特製ミートソース! うまい! やっぱり唯一無二のおいしさです。
特製ミートソースのモスバーガー
特製ミートソースのモスバーガー
モスバーガーのすごいところは「定番メニューがオリジナル」ということ。「モスバーガー」を食べたいと思ったら、モスバーガーに行くしかありません。ラーメンでいえば天下一品。他と比べる方がナンセンスなんです。
ポテトはずっしり感のあるほくほくタイプ
ポテトはずっしり感のあるほくほくタイプ
ちなみに、てりやきバーガーやライスバーガーを最初に販売したのもモスバーガーです。新しい定番を生み出すモスの商品開発力は群を抜いています。

そんな孤高の存在であるモスバーガーには、マックやバーキンのような「安く食べる方法」はほとんどありません。公式アプリのクーポンも、平日お昼の「昼割セット」も、20円安くなるだけ。「ちょいマック」のような低価格メニューもなく、1番安いハンバーガーセットで690円! 真っ向勝負のストロングスタイルです。

モスに安さを求めてはいけません。むしろマックの値上がり率を考えると、モスバーガーセット890円は「値上がりしないように努力してくれている」とさえ言えます。ありがたや……!

それぞれの良さがある! あなたの推しはどのお店?

今回食べ比べてみて、マックの値上がりのすごさ、バーガーキングの割引のすごさ、そしてモスバーガーの唯一無二さを改めて感じました。

提供時間の違いは、時間帯や店舗にもよりますが、3社とも公式アプリで実施しているモバイルオーダーを利用すれば待ち時間を解消できます。

特にモスバーガーは1月25日に公式アプリがリニューアルしてUIが大幅に改善。より注文しやすくなりました。ただし利用できるのは「お持ち帰り(テイクアウト)」か「お届け(デリバリー)」のみで、イートインは非対応なのでご注意ください。

定番バーガーの値段が近づいたことで比較されるようになった3社。それぞれの良さがあるため比較するのは難しいですが、あえて言うなら……!

平日ランチでコスパを追求したり、月見バーガーやグラコロのような期間限定メニューを楽しんだりするならマクドナルド、本格的なハンバーガーを食べたいならバーガーキング、そしてモスバーガーを食べたいならモスバーガー、というのが個人的な結論です。

あなたの推しは、どのお店ですか? この機会に、食べ比べてみてはいかがでしょうか。


この記事の筆者:石川 カズキ
1984年沖縄県生まれ。筑波大学人間学類卒業後、会社員を経て芸人・作家・コピーライターに。エレキコミック・ラーメンズを輩出した芸能事務所トゥインクル・コーポレーション所属。第60回宣伝会議賞コピーゴールド受賞、LOFT公式YouTubeチャンネル『コントするイシカワくん』シリーズのコント台本・出演、KNBラジオCMコンテスト2020・2023協賛社賞受賞など。お仕事あればお気軽にご連絡ください。AIから仕事を奪うのが目標です。
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