松本潤さん主演のNHK大河ドラマ『どうする家康』。11月26日に放送された第45話のストーリーをおさらいしつつ、SNSで話題のコメントとともに今後の見どころを紹介します。
前回(第44話)のあらすじはコチラ
第45話のあらすじ
関ケ原で敗れ牢人となった武士が豊臣のもとに集結することを憂慮した家康(松本潤)は、秀頼(作間龍斗)を二条城に呼び会見。徳川はあくまで武士の頭領であり、豊臣を公家として上に立てる作戦で対する家康。しかし秀頼は武家として徳川と手を携えると家康に跪き、そのうわさは徳川無礼として市井に広まってしまいます。
秀頼が麗しさも相まって人々の人気を集めていくさまを眺める家康。戦での解決を避けたいと考える一方、戦ばかりのわが人生を思い返すことが多くなっていました。兄と慕った今川氏真(溝端淳平)を招くと、「平気で人を殺せるようになっただけ」の自分が「戦なき世など作れるか」と弱音を漏らし涙する場面も。
一方、凡庸ながら徳川二代将軍となっていた秀忠(森崎ウィン)は、秀頼と戦をすることになれば負ける自信があると家康に泣きつきます。家康は、秀忠が“弱さを知り素直に口に出せる”という才を受け継いでいると語ると、武で制する覇道ではなく徳で制する王道の治世を行うよう託します。
そんな中、豊臣が大仏を再建した方広寺の鐘に「国家安康」「君臣豊楽」と刻まれていることが判明。家康の名を分け、豊臣を君だと示す言葉に騒然となる一同。江戸から秀忠とともに識者の僧を連れて現れた本多正信(松山ケンイチ)は、戦は避けられないだろうと家康に語り――。
苦悩する家康&秀忠と輝きを放つ秀頼の対比が見事
大御所・家康の陰に隠れる凡庸な秀忠と、秀吉の忘れ形見として華々しいデビューを飾った豊臣のプリンス・秀頼の対比が興味深く描かれた第45話。最後まで戦から逃れられない自身の半生を思い返す家康の苦悩、凡庸なプリンスとしての秀忠の苦悩に対し、秀頼からあふれ出る才とカリスマ性の陰陽が印象的でした。
X(旧Twitter)では、「まさかの氏真とは。どうするどうするの頃の家康を知ってる人がいてくれてよかったよ(涙)」「本当の自分、弱い自分を知る氏真には本音を吐露。弟よと寄り添う氏真が温かい。涙が止まらなかった」「自分の素質を引き継いでるとか、そなたが眩しいとか、“凡庸”な二世にかける言葉として最高。なぐさめの嘘じゃなくて心から言ってるのがわかる。泣いた」「“親世代の業は親が背負って地獄へ行く”パターン去年も見たけど、家康の場合はマジでこの大坂の陣が戦国総精算みたいなところある」などのコメントが寄せられています。
第46話は「大阪の陣」。方広寺の鐘に刻まれた言葉をきっかけに、家康は茶々(北川景子)が徳川に従い、人質として江戸に来ることを要求。激怒した大野治長(玉山鉄二)が両家の仲介役の暗殺を計画すると、家康はついに14年ぶりの大戦へ踏み切ることに。30万の大軍とイギリス製大筒で大阪城を包囲する徳川の前に、真田丸が立ちはだかり――。いよいよ戦国最後の大戦、それぞれの苦悩がどう描かれるのか注目です。
『どうする家康』あらすじバックナンバー
この記事の筆者:地子給 奈穂
編集・ライター歴17年。マンガ、小説、雑誌等の編集を経てフリーライターに転向後、グルメ、観光、ドラマレビューを中心に取材・執筆の傍ら、飲食企業のWeb戦略コンサルティングも行う。