『うちの弁護士は手がかかる』出演の平手友梨奈、俳優としての魅力は? 欅坂46時代からの表現力に注目

人気ドラマ『うちの弁護士は手がかかる』に出演し、俳優として進化を続けている平手友梨奈さん。その魅力を、過去の作品も紹介しながら元テレビ局スタッフが徹底解説します。(サムネイル画像出典:『うちの弁護士は手がかかる』公式Xより)

注目作『うちの弁護士は手がかかる』に出演

ここまで平手さんの俳優としての実績と魅力を紹介しましたが、ここからは最新作『うちの弁護士は手がかかる』を題材にしていきます。
  フジテレビの「金曜9時枠」の復活作ということで注目を集め、『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)、『極主夫道』(読売テレビ・日本テレビ系)など数々のヒットドラマを生み出した瑠東東一郎さんが演出などに関わっています。

これまでと違う「天才」キャラを表現

主人公はムロさん演じる蔵前勉で、超敏腕の芸能マネージャーから法律事務所のパラリーガルに華麗な転身をした中年男性。蔵前が担当する新人弁護士・天野杏を平手さんが演じ、司法試験に最年少で合格した経歴を持つ超エリートとして描かれます。

いわゆる「天才枠」のキャラクターですが、法律以外のことは全くダメで、地図も読めなく人とのコミュニケーションも苦手なポンコツキャラ。その上、弁護士なのに人の感情を読み取れないことで、数々の失敗を繰り返します。

杏は、これまで平手さんが演じてきたような完璧でクールな天才ではなく、欠陥の多い“ダメ人間”ですが、蔵前のサポートを受けることで人間として、弁護士として成長していく様子が、ドラマ最大の見どころです。年齢差のある「バディドラマ」となり、人間味あふれる蔵前の影響で徐々に考え方を変えていく杏のツンデレなかわいさも作品を盛り上げています。

杏という無機質だったキャラクターに彩りが映し出され、見ている視聴者も引き込まれていきます。主演はムロさんですが、平手さんがどうやって杏をより魅力的にするかに、ドラマの命運はかかっているといっても過言ではありません。

同作品は、ムロさんをはじめ、戸田恵子さん、松尾諭さん、江口のりこさんら、実力派の演技派俳優が集まり、過去のドラマのパロディもふんだんに取り入れたコメディー要素も魅力。そんな作品で、変化を続ける杏を平手さんがどう表現していくのか、今後の展開にも期待が高まっています。

新たな事務所で、世界進出も視野に?

これまで、一筋縄ではいかないさまざまな役を演じてきた平手さんですが、そのどれもが次につながる重要なキャラクターになっています。同年代の若手女性俳優に比べると出演作は決して多くない中で、着実に俳優としての表現の幅を広げている印象です。

平手さんは、2022年12月21日に、韓国の芸能プロダクション大手である「HYBE」の関連会社が設立した「NAECO」に移籍。現状、平手さんをメインとして売り出す事務所であり、世界展開も視野に入れているという話がでています。
 
俳優として進化を続ける平手さんが、世界で輝く日もそう遠くないのかもしれません。
 

この記事の筆者:ゆるま 小林
長年にわたってテレビ局でバラエティ番組、情報番組などを制作。その後、フリーランスの編集・ライターに転身。芸能情報に精通し、週刊誌、ネットニュースでテレビや芸能人に関するコラムなどを執筆。編集プロダクション「ゆるま」を立ち上げる。

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