しかも1件だけでなく、10月18~21日にかけて神奈川の小田原、川崎、さらに東京の阿佐ヶ谷というエリアの異なる3つの店舗で確認されたという。
「生きたカエルの混入」といえば思い出すのが、丸亀製麺だ。少し前に発売したテイクアウト専用の新商品「シェイクうどん」にカエルが混入していたことが発覚し、大騒ぎになった。
しかし、今回のサイゼリヤの件はテレビやSNSでもサラッと触れる程度で、中には擁護する声もある。これにはモヤモヤしたものを感じる人も多いのではないか。
丸亀製麺とサイゼリヤで起きた“アクシデント”の違い
丸亀製麺は2023年10月時点で全839店舗を展開している(出典:トリドールHD 月次売上高リポート)。その中でカエル混入が発覚した店舗は1件だけだ。食の安全管理を徹底しているといっても、生鮮野菜を使って目視でチェックをする以上、どうしてもこういう異物混入事故は発生してしまうものだ。つまり、「不測のアクシデント」で済まされるレベルだといえる。一方サイゼリヤの場合、10月時点の全1052店舗(出典:サイゼリヤ 月次情報)のうち3店舗で連続して起きている。同社によれば、自社工場で生産しているレタスで混入した可能性が高いということだが、3店舗でサラダを調理をする際、そろいもそろって目視で確認できないというのもおかしな話だ。そういう意味では、こちらは「不可解な連続カエル混入事件」といっていい。
「不測のアクシンデント」はテレビもネットも上へ下への大騒ぎだったのに、「不可解な連続カエル混入事件」では「ま、そういうこともあるよね」という感じでスルーしている。社会常識に照らし合わせれば、リアクションとしては、まったくあべこべなのだ。