旧ジャニーズ事務所「エージェント契約」と「マネジメント契約」の違いは? 所属タレントの今後を予測

旧ジャニーズ事務所が行うと言われている、タレントとのエージェント契約。はたして、タレントたちはどんな契約をして、今後はどう活動していくのか? 元テレビ局スタッフの筆者が、エージェント契約の解説と、タレントたちの未来予想図を解き明かします。

エージェント契約? 独立? 何が変わるのか

ファンにとって1番心配なのは、これまでと契約が変わることで、応援しているタレントの活動に支障が出るのではないか、というところでしょう。ただ、これまでの旧ジャニーズ事務所の説明などを見る限り、大幅に仕事内容が変わるということは起きないと思います。

逆に、タレント個人が本当にやりたかったが、採算が取れないなどの理由で事務所から許可されなかった仕事も、エージェント契約になることで行える可能性があります。なので、エージェント契約については、かなりタレントの自由度が確保されると言えるでしょう。

また、二宮和也さんや岡田准一さん、生田斗真さんのように、独立を選ぶ自由度もグッとあがります。マスコミでも報じられていますが、これまで旧ジャニーズ事務所を退所したタレントの多くは、なかなかテレビに出演できないなど、活動に支障が出ていました。いわゆる「干される」という状況です。

しかし、テレビ各局は旧ジャニーズ事務所との関係を見直し、忖度(そんたく)を辞めると公表しているため、自分のやりたいことが明確な場合は、独立するという選択肢も選びやすくなります。
 

二宮和也、事務所独立後も嵐の活動は続行。新たな選択肢に期待が広がる

それに、二宮さんは独立するものの、嵐のメンバーであることは変わらず、グループでの活動が再開した際には参加すると表明。この発言は、現在はまだエージェント契約にするか、独立するか迷っているタレントに、大きな希望を与えることになりました。

独立してもグループ活動は続けられる前例ができたわけで、「独立=グループ脱退」という選択肢を取らなくても良くなったのです。これは、タレントにとっても、ファンにとっても喜ばしいことではないでしょうか?

また、新エージェント会社の社長には、過去に「のん」さんの再起も手伝った、株式会社スピーディ・福田淳さんが就任するとのうわさも。福田さんはハリウッド映画の製作現場に携わったことがあり、ハリウッドスターのエージェント契約を見てきた実績があります。報道どおり社長に就任すれば、タレントに最適なエージェント契約を確立する可能性が大いにあります。

そういった意味でも、今回の旧ジャニーズ事務所が行おうとしている「エージェント契約」は、タレントたちが再び輝けるような素晴らしい取り組みになることが予想されます。
 

この記事の筆者:ゆるま 小林
長年にわたってテレビ局でバラエティ番組、情報番組などを制作。その後、フリーランスの編集・ライターに転身。芸能情報に精通し、週刊誌、ネットニュースでテレビや芸能人に関するコラムなどを執筆。編集プロダクション「ゆるま」を立ち上げる。

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