新横浜ラーメン博物館(以下、ラー博)は2024年に迎える30周年に向けて、2022年7月1日から「あの銘店をもう一度」プロジェクトをスタート。過去に出店したことのある約40店舗の銘店が2年間かけてリレー形式でラー博に出店します。
2023年10月3~30日の「あの銘店をもう一度“銘店シリーズ”」第23弾は、気仙沼「かもめ食堂」が出店。気仙沼特産のサンマを使用した香油がアクセントになった、気仙沼の海を思わせる塩ラーメンが復活します(画像は全て提供)。
気仙沼で愛された「かもめ食堂」のラーメン
「かもめ食堂」は、1942年に宮城県気仙沼市南町、気仙沼湾沿いで創業した老舗の食堂です。約6坪14席の小さな店内は常に近隣の方でにぎわっていたそうです。
1955年ごろからラーメンの提供を始めるとすぐに店の1番人気メニューとなりましたが、2006年4月、後継者不在を理由に惜しまれつつ閉店。そして2011年3月11日、東日本大震災の津波により店舗跡が全壊してしまいました。
まずはラー博で「かもめ食堂」を復活
その「かもめ食堂」を復活させよう! と立ち上がったのは、東京・葛西「ちばき屋」店主の千葉憲二さん。千葉さんは気仙沼出身で、初めてお店でラーメンを食べたのが、かもめ食堂でした。震災後に炊き出しなどで何度も気仙沼を訪れ、復興のシンボルとなる「かもめ食堂」を復活させようと決意します。
しかし、被災地の復旧もままならず、すぐに気仙沼に復活させることは難しい状況でした。そんな千葉さんの思いに共感したのがラー博の岩岡洋志館長。まずはラー博に「かもめ食堂」をオープンし、3年後に気仙沼に戻ることを提案しました。
2012年2月2日、気仙沼「かもめ食堂」がラー博に復活。そして、2015年4月にラー博を卒業し、同年11月に気仙沼に帰郷オープンを果たしたのでした。
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