M世代の韓国エンタメウォッチャー・K-POPゆりこと、K-POPファンのZ世代編集者が韓国のアイドル事情や気になったニュースについてゆるっと本音で語る【K-POPゆりこの沼る韓国エンタメトーク】。韓国エンタメ初心者からベテランまで、これを読めば韓国エンタメに“沼る”こと間違いなし!
#20のテーマは「K-POPライブのチケット事情」について。基本的な購入方法、ファンクラブ加入のメリット、そして起こりがちなトラブルまで、改めて知っておきたい“キホン”についてお話しします。筆者の体験したチケット詐欺のエピソードも公開。
【前回の記事(#19)はこちら】
過酷なチケット争奪戦に勝つには?
編集担当・矢野(以下、矢野):今回のテーマは「K-POPライブのチケット事情」ということで基本的な購入方法から、注意点、最近起こっている問題までお話ししたいなと思っています。
K-POPゆりこ(以下、ゆりこ):毎週のようにK-POPアイドルが来日してライブを開催してくれる、うれしい状況に戻りましたね。いや、こういう日を待っていました。おかげさまで(?)3年ぶりにチケット争奪戦の過酷さを思い出しましたよ。BTS・SUGAさんのソロ公演は見事に全滅して凹みました。久々に感じる、この悲しみ……。
矢野:ファンクラブに入っていたら確実にチケットが取れる、ってわけじゃなさそうですもんね。特に人気アーティストは。
ゆりこ:日本のアーティストも同じだと思いますが、過酷なチケット争奪戦に勝つにはファンクラブ加入は“キホン”。先行販売に参加できるのは大きなメリットです。それでも取れないときは取れないのですが(涙)。
矢野:ライバルは日本に住んでいるファンだけではないですしね。こまめにチケット販売のサイトのあらゆる先行販売に応募しまくるしか。
ゆりこ:あとはたまに公演に協賛企業がついている場合があって、そこのキャンペーンを狙うとか。そして「ファン仲間と協力し合う」というのも王道の方法ですね。私もこのグループのライブはAちゃん、あのグループはBさん、というような心強い“チケットパートナー”が数名います。そういう相手はリアルの知人であることが理想的、かつ安心ですね。チケット購入周りは金銭トラブルとも背中合わせですから。
矢野:最初の出会いのきっかけはオンラインでも良いと思うのですが、実際に数回会ったことがあって素性が分かる人が良さそうですね。そういえば、SNSでのチケット詐欺も見聞きしました。
ゆりこ:私もお恥ずかしながら、20代の頃にそういう目に遭ったことがあります。仕事で行けなくなった夏フェスのチケットを、ネット上だけでやりとりしていた人に定価で譲る約束をして、郵送した途端そのまま音信不通に。私も脇が甘かったのですが、結局1円も払ってもらえずに泣き寝入りしました。相手の住所は分かっていたものの自宅から離れていましたし、乗り込む勇気も気力もなくて……。
矢野:それは悔しいですね。SNSを見ていると購入側の被害も多いようです。チケットを譲ってくれるって言う人から「まずは入金を」という指示があって、お金を振り込んだ途端に音沙汰がなくなるという。
ゆりこ:冷静に考えれば怪しくとも、つい引っかかってしまう人の気持ちも分かるんです。それだけ切実だから。全て落選しちゃってもう通常ルートでは手に入らない、ライブまで時間も迫っている、けれど絶対に諦めきれない……そういうファン心理をついた詐欺ですね。
矢野:中にはちゃんと取引が成立する相手もいますし、完全に見分けるのは難しい。明らかにフォロワーのいない即席の「チケット取引専用」アカウントは怪しいと思ってしまいますが、フォロワーが多ければ大丈夫、とも言い切れないのが難しいところですよね。
ゆりこ:まずはリアルな知人のツテの中で探してみて、やむを得ずSNSやオンライン上の取引になる場合は実際に会ってチケットと代金を渡し合える相手を選ぶのが安全ですよね。あとお金は先に払わない、チケットも先に送らない、急かされたら変だと疑う。これは自戒の念を込めて。
矢野:あとは取引が無事完了するまでは金銭のやりとりが発生しない、売買仲介サービスを使う人もいますよね。
ゆりこ:そういうサービスもありますよね。ただここで、元も子もない話をすると大前提として「転売禁止」のチケットや、チケットに名前が印字してあって本人しか入場できない公演の場合は要注意です(※特定興行入場券の高額転売はチケット不正転売禁止法で禁止されています)。転売チケットを理由に入れてもらえず泣いているファンをあらゆる会場の入場ゲートで見てきました。抜き打ちチェックでバレるケースも少なくないのです。
矢野:最近はチェックも厳しくなっていると聞きますし、発覚すると売った側にもペナルティが発生する可能性も。チケット売買にはそういうリスクもあるってことで。
ゆりこ:はい。でもどうしても推しが見たい! という場合。東京や大阪以外の地方の平日公演を狙うとか、思い切ってソウル公演、通称「ソウルコン」のチケットを狙う手もあります。地方やソウルの競争率が低いわけではないのですが、トライする機会を1度でも増やすという意味です。旅費はかかってしまいますが。
矢野:国内や韓国であれば、アメリカや東南アジアへ行くよりは時間、体力、経済的負担も少ないかも。そういえば韓国のチケットって日本からでも買えるんですか?
ゆりこ:アーティストによっては海外公演のチケットもファンクラブ先行から応募できるケースも。割高ですが公式の旅行パッケージツアー(公演チケット付き)もあります。その一方、韓国のサイトで「チケッティング」に挑戦するのもオススメです。私も何度か自力でソウルコンのチケットをゲットしています。
矢野:「チケッティング」って何ですか?