コナンやマリオ以外もすごい!
GWでは、この2本以外にも「動員の多さ」で話題になった映画があります。劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』は、10日間で観客動員数182万人&興行収入24億円を突破。その評価も軒並み高く、今後も大きな伸びが期待できます。社会現象級の漫画の実写映画化作品『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 運命』は、17日間で観客動員数140万人&興行収入18.68億円を突破。「後編」である『決戦』が6月30日が控えていることもあり、前後編合わせての大ヒットがほぼ約束されています。
超高評価の口コミで脅威のロングランが続いている『RRR』は、なんと公開29週目で動員ランキングの9位に再浮上。観客動員数は124.82万人、興収19.55億円を超えました。
『THE FIRST SLAM DUNK』は、4月29日から全国25万枚限定のキャラクタースタンドの特典配布もあってか、多くの劇場で1日1〜2回のみの上映回に観客が殺到し、首都圏以外でもほぼ満席に。もともとの作品評価の高さゆえに、GWに初めて見ようと思っても、見られなかった人もいることでしょう。23週目にして動員ランキングは6位となり、観客動員数は970.67万人、興行収入は139.58億円を超えています。
さらに、『THE FIRST SLAM DUNK』と『すずめの戸締まり』が中国で異例の超大ヒットを遂げるなど、日本発のコンテンツの躍進も目覚ましく、国外でも超大ヒット作の「確変」が起きている状態です。
それは喜ばしいと思える反面……、やはり懸念となるのは、超大ヒット作と、そうではない映画との格差があまりに広がってしまう(実際にすでにそうなっている)こと。
しかし、その中でも『パリタクシー』は興行通信社が発表したミニシアターランキングで5週連続1位で、20日間で興行収入は8000万円を突破。全国21館で始まった公開規模に対して破格のヒットとなっており、これから上映の劇場も多いためロングランも期待できます。コロナ禍で足が遠いていたであろう、シニア世代の映画ファンが少しずつ戻ってきている状況は希望になりそうです。
『名探偵コナン 黒鉄の魚影』『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の超大ヒットにより、映画館で映画を見る体験の素晴らしさに気づいたライト層が、今後は1年に1〜2回よりももっと多く見る、映画ファンになる可能性もあるはず。GWのその2本の映画の大盛況に限らない、さらなる映画業界全体の盛り上がりにも期待したいところです。
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