「30歳までに結婚して……」20代中盤までの女子会と何が変わったのか
女子会メンバーにダークな空気が流れたその瞬間、ミカさんは違和感を抱いた。「そもそもこの女子会は、大学卒業と同時に発足したもので、仕事の話と、普段あまり言えない“本音”を語り合う会だった。例えば、実は不倫してるんだよね、とか。彼氏とレスなんだよね、とか」
それが“心地よい”空間だったと話す……20代中盤までは。
「アラサーになってからの女子会は、ふわふわした恋愛の話はできなくなった。4人全員20代の頃に『30歳までには結婚して子どもがほしい』と言っていたメンバー。もう過ぎている。アラサーになって結婚という生々しいワードが頭をかすめるようになると『今の時代、まだ結婚しなくても幸せだよね』と言いながらも、それは強がりのように思えて。少なくとも私は強がっていた」
このキョウコさんの結婚がミカさんに大きな影響を与えたようだ。女子会はその後、キョウコさんの予定が合わなくなったのをきっかけに自然に消滅した。
会の開催はなくなったが、キョウコさんとミカさんはたまにランチをすることがあるそうだ。
「結婚したいなら、結婚している人といたほうがいいと思って。既婚者であるキョウコに結婚に対するアドバイスをもらいました。それが良かったのか、その後、仕事関係で出会った人と付き合うようになって」
結婚したいなら、結婚している友達と一緒にいるべき?
人生にはいくつもライフステージがある。同じ学校に行き、同じ勉強をして、同じようなライフステージで生きていた女友達たちも、アラサー世代になれば、結婚している人、していない人、子どもがいる人、いない人、仕事をしている人、していない人……とそれぞれの別々のライフステージで生きている。
結婚したいなら、結婚している人といたほうがいい――。
同じライフステージの友人といると“心地いい”が、別のライフステージに行きたいと思ったとき、そこで輝いている友人といたほうがずっといいだろう。ミカさんはこう続ける。
「女子会がなくなっても、他の2人のメンバーから仕事の相談を受けたり、逆に私が相談したり。恋愛の相談はキョウコ、仕事の相談は2人に、って感じ。女子会をやめたからって友達関係がなくなることはない」
それぞれのライフステージを受け入れながら、無理には付き合わない。そんな状況が、細く長く続くのが”女の友情”なのかもしれない。
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