7月15日、浅草と日光・鬼怒川エリアを結ぶ東武鉄道の新型特急車両N100系「スペーシア X(SPACIA X)」がデビューする。車両はすでに完成しており、このたび報道関係者に公開された。新機軸が満載で、6種類の特色ある客室もその全貌が明らかになった。詳しく紹介しよう。
斬新なスタイルで気品ある豪華車両
現行の特急100系「SPACIA(スペーシア)」の導入から33年ぶりのフラッグシップ特急となる新型車両スペーシア Xは6両編成。両端の流麗な先頭車(1号車と6号車)は、Xの字が並んだような斬新な窓枠が特徴だ。江戸文化の組子や竹編み細工を現代的に取り入れたデザインで、伝統と革新を感じさせるエクステリアとなった。
2~5号車は、白のボディに窓回りが黒というシンプルながらも気品を感じさせるデザイン。白は日光東照宮陽明門に塗られた「胡粉(こふん)」に着想を得たものだそうで、陽の当たり方により、その色味は違った印象になる。
ホテルのラウンジのような1号車
東武日光寄りの先頭車となる1号車は、コックピットラウンジ。現存する日本最古のリゾートホテル「日光金谷ホテル」や大使館別荘などをモチーフにして、ローテーブルとソファを配置。1人、2人、4人掛けの各種ソファを用意した。
1人用の2席は運転台のすぐ後ろでかぶりつき席となる。鉄道ファンの人気を集めそうだ。1人席の場合、スタンダードシート特急料金プラス特別座席料金が200円必要となる。
ラウンジ席の車端にはカフェカウンターが設けられる。看板商品としてオリジナルクラフトビール「Nikko Brewing」およびクラフトコーヒー「日光珈琲」などが販売される予定だ。