生産する田舎のデート、消耗する都会のデート
一方、田舎のデートはどうだろうか。筆者は18歳までA子と同じ四国の田舎で過ごし、その後上京した。地元でのデートといえば、もっぱらドライブか、大型ショッピングモールでのショッピングや映画鑑賞だ。
都会に比べると、飲食店もデートスポットも少ないため、知り合いと鉢合わせることも少なくない。
筆者も高校生の頃、担任の女性教員が、ショッピングモールでデートをしているところを目撃したことがある。筆者以外の複数の生徒も目撃しており、学校でたちまちうわさになった。
「いつから付き合ってるんですか?」「結婚するんですか?」生徒たちが先生に聞くと「もうみんなにもバレちゃったし結婚しようかな!」なんて冗談交じりに言っていたが、先生はその後本当に結婚した。
狭いコミュニティの中で、交際していることがすぐに周囲や親にばれ、あれよあれよと周囲を固められて結婚。恋愛が結婚にダイレクトにつながりやすいのも田舎のデートの特徴かもしれない。
田舎のデートなら「高級すし屋に行かなくても、回転ずしがおいしい」
当時、10代だったA子は、この出来事についてこんなことを言っていた。「田舎って、デートする場所ないし、人にデート見られるのとか嫌だよね」
ところが、アラサーになった現在、考え方は変わったようだ。
「プラネタリウムに行かなくても、外を見ればきれいな星空があるし、高級すし屋に行かなくても、回転すしがおいしい。地元っていいところだよね」
東京は魅力的な男女が大勢集まる魅力的な街だ。しかし、魅力的な人や場所に出会うためには時間もお金もかかる。そして魅力的な人と出会えば出会うほど「もっといい人がいるかもしれない」を増長させる。
昔、人気ブロガーの「まだ東京で消耗してるの?」という言葉が流行したが、それは男女の出会いの場でも同じかもしれない。
都会のデートは消耗する。現実的な”結婚”を考えた時、生産性のあるデートを求めて地元に帰るアラサー女性は多いのかもしれない。
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【参考サイト】
・少子化社会対策白書(内閣府)
・リーディングテック