カカオの課題は「海外進出」 SMエンタは最強の切り札となるか
ゆりこ:SMというこれまで韓国の音楽業界をけん引してきた大企業を手に入れることで、再上場の足場固めをしたいのでは? という見方も出ています。そして、これは私の勝手な持論なんですが、カカオは海外進出に対して苦手意識があるように思うのです。
矢野:確かに、日本でのシェア獲得もLINEに大敗していますし……。
ゆりこ:今でこそWeb漫画サービス「ピッコマ」で成果を上げていますが、韓国国内での「カカオブランド」の存在感と、1歩外へ出たときのマイナー感に大きなギャップがある。韓国の人口や経済規模を鑑みても「国内で儲けているから将来安泰!」とはいかないでしょう。手っ取り早く、確実にグローバル市場で成功できる“商品”が欲しかったんじゃないかなと邪推しています。
矢野:Web漫画と同じく海外でも売れるコンテンツ、それがK-POPということか。SMアーティストはすでに全世界で愛されていますしね。
ゆりこ:これまでSM側の変化、カカオ側の事情についてお話ししてきましたが……残るはHYBE。
矢野:そこも謎だったのですよ。いま絶好調に見えるHYBEがなぜ、わざわざ泥沼買収合戦に参戦したのか。最終的に参画することになった、SMのプラットフォーム事業とは? というところも深堀りしていきたいですね。
ゆりこ:では次回はSM買収騒動の総まとめ編ということで! 好き勝手考察させていただきます。
【ゆるっとトークをお届けしたのは……】
K-POPゆりこ:韓国芸能&カルチャーについて書いたり喋ったりする「韓国エンタメウォッチャー」。2000年代からK-POPを愛聴するM世代。編集者として働いた後、ソウル生活を経験。
編集担当・矢野:All Aboutでエンタメやメンズファッション記事を担当するZ世代の若手編集者。物心ついた頃からK-POPリスナーなONCE(TWICEファン)。
参考
※1:聯合ニュース 2023年4月3日
※2:Kstyle 2023年3月24日
※3:韓国経済新聞 2023年3月29日
※4:プレスリリース
※5:KOREAWAVE 2023年1月28日
※6:プレスリリース
※7:もっと! コリア 2022年1月13日
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