韓国の“インフラ”「カカオ」がSMエンタを手に入れたかった3つの理由【K-POPゆりこの沼る韓国】

M世代の韓国エンタメウォッチャー・K-POPゆりこと、K-POPファンのZ世代編集者が韓国のアイドル事情や気になったニュースについてゆるっと本音で語る【K-POPゆりこの沼る韓国エンタメトーク】。韓国エンタメ初心者からベテランまで、これを読めば韓国エンタメに“沼る”こと間違いなし! #15はSMエンターテインメントの大株主となった、韓国で圧倒的なパワーを持つ企業「カカオ」について。

カカオの課題は「海外進出」 SMエンタは最強の切り札となるか

人気のウェブ漫画サービス「ピッコマ」
人気のWeb漫画サービス「ピッコマ」


ゆりこ:SMというこれまで韓国の音楽業界をけん引してきた大企業を手に入れることで、再上場の足場固めをしたいのでは? という見方も出ています。そして、これは私の勝手な持論なんですが、カカオは海外進出に対して苦手意識があるように思うのです。
 
矢野:確かに、日本でのシェア獲得もLINEに大敗していますし……。
 
ゆりこ:今でこそWeb漫画サービス「ピッコマ」で成果を上げていますが、韓国国内での「カカオブランド」の存在感と、1歩外へ出たときのマイナー感に大きなギャップがある。韓国の人口や経済規模を鑑みても「国内で儲けているから将来安泰!」とはいかないでしょう。手っ取り早く、確実にグローバル市場で成功できる“商品”が欲しかったんじゃないかなと邪推しています。
 
矢野:Web漫画と同じく海外でも売れるコンテンツ、それがK-POPということか。SMアーティストはすでに全世界で愛されていますしね。
 
ゆりこ:これまでSM側の変化、カカオ側の事情についてお話ししてきましたが……残るはHYBE。
 
矢野:そこも謎だったのですよ。いま絶好調に見えるHYBEがなぜ、わざわざ泥沼買収合戦に参戦したのか。最終的に参画することになった、SMのプラットフォーム事業とは? というところも深堀りしていきたいですね。
 
ゆりこ:では次回はSM買収騒動の総まとめ編ということで! 好き勝手考察させていただきます。
 

【ゆるっとトークをお届けしたのは……】
K-POPゆりこ
:韓国芸能&カルチャーについて書いたり喋ったりする「韓国エンタメウォッチャー」。2000年代からK-POPを愛聴するM世代。編集者として働いた後、ソウル生活を経験。

編集担当・矢野:All Aboutでエンタメやメンズファッション記事を担当するZ世代の若手編集者。物心ついた頃からK-POPリスナーなONCE(TWICEファン)。
 

参考
※1:聯合ニュース 2023年4月3日
※2:Kstyle 2023年3月24日
※3:韓国経済新聞 2023年3月29日
※4:プレスリリース
※5:KOREAWAVE 2023年1月28日
※6:プレスリリース
※7:もっと! コリア 2022年1月13日
 

【おすすめ記事】
K-POP界をざわつかせた買収騒動が決着……今後の「SMエンタ」はどう変わる?
大人の事情? それとも……K-POPアーティストが日本語曲を発表する理由
日本人が驚く韓国旅行の「お金事情」
BTS・RMの発言から考える、K-POPアイドルの「働き方改革」と「ソロ活動」
「実は高学歴」と知って驚いたK-POPアイドル 3位 ジン(BTS)、2位 チャンミン(東方神起)、1位は?

Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

注目の連載

  • 恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」

    静岡の名所をぐるり。東海道新幹線と在来線で巡る、「富士山」絶景ビュースポットの旅

  • ヒナタカの雑食系映画論

    『グラディエーターII』が「理想的な続編」になった5つのポイントを解説。一方で批判の声も上がる理由

  • アラサーが考える恋愛とお金

    「友人はマイホーム。私は家賃8万円の狭い1K」仕事でも“板挟み”、友達の幸せを喜べないアラサーの闇

  • AIに負けない子の育て方

    「お得校」の中身に変化! 入り口偏差値と大学合格実績を比べるのはもう古い【最新中学受験事情】