世界を知れば日本が見える 第13回

「PlayStation 5」の品薄は解消される? 2023年の「半導体」不足はどうなるか

品薄が続いていた「PlayStation 5」の出荷台数が、2022年12月期は過去最高となったという。長らく半導体不足が騒がれていたが、2023年の状況はどうなるのか。

新年早々、ゲームファンにとってはうれしいニュースが報じられた。品薄の状態が続いていた家庭用ゲーム機「PlayStation 5(プレイステーション5)」(以下、PS5)の出荷台数が、2022年12月期は「過去最高となった」という。ソニーがアメリカ・ラスベガスで開催中の家電やデジタル技術の見本市「CES 2023」の中で発表した。さらに「今後、品薄の状態が徐々に改善していく」とのことだ。
「PlayStation 5」(出典:公式サイト

半導体の供給が盛り返している? 課題も……

これまでPS5は、新型コロナウイルス蔓延によってサプライチェーン(供給網)が混乱するなどして半導体が不足したことで、品薄状態が続いていた。
 

コロナ禍によって、半導体不足が深刻になったのはよく知られている。行動制限などが生産に影響を及ぼし、近年のデジタル機器や自動車などによる需要増でどんどん半導体が足りなくなった。PS5などの電子機器は、もろにその影響を受けた。
 

ただ最近になって新型コロナウイルスとの付き合い方が変わってきたことで、経済活動が再開し、半導体供給がまた盛り返しているのだ。
 

もっとも、その状況は消費者にとってはいい話だが、半導体メーカーや関連企業などにとっては頭を悩ます状況になっている。
 

私たちの生活になくてはならないデジタル化した機器などは、半導体なくしては機能しない。だが日常生活に不可欠となっている「半導体」という言葉はニュースなどでよく耳にするが、半導体そのものや、それを取り巻く環境についてはよく分からないという声をよく耳にする。
 

そこでまず、できる限り分かりやすく半導体について説明したい。


>次ページ:「半導体」とは? 大きく4種類に分けられる

 

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