現在、私たちは多くのデジタルデバイスに囲まれて生きている。スマートフォンなど、もはやデジタルデバイス無くしてはかなり不便を強いられる世界になった。
スマートフォンやデジタルデバイスにつきものなのが、IDとパスワードである。電子メールから始まり、スマホ決済のアプリからゲームのアカウントまで、パスワードの入力が必要になる場面は多い。
問題は、きちんとしたパスワードを設定し、管理する必要があることだ。簡単なパスワードを設定したり、放置し続けたりしたら、サイバー犯罪者などに悪用されてしまう可能性がある。
そんなパスワードについて、もはや恒例ともなっている「2022年パスワードランキング」が発表された。例年いくつかの組織が独自の調査で、よく使われるパスワードについてランキングにしたものを公開しているが、今回取り上げたいのは、VPNサービスで知られたサイバーセキュリティ企業Nord Securityの傘下にあるパスワード管理サービスのNordPassがまとめたランキングだ。
世界で最も使われているパスワード
同ランキングは、世界30カ国のサイバーセキュリティ関係の研究などで集められた3テラバイトのパスワードデータを調査したものである。世界中のデータがまとめられているため、国ごとのパスワード傾向が確認できる。
NordPassによれば、これほどまでにサイバーセキュリティの意識を高める重要性が声高に叫ばれているにもかかわらず、ダイハード(Die Hard=しぶとくてなかなか死なない)なパスワードがしつこく残り続けていると指摘している。
早速ランキングを見ていきたい。調査全体の総合ランキングでは、世界で最も使われているパスワードは、なんと、「password」だった。そう、日本で言うと「パスワード」である。
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