過去にも“とばっちり”を受けた「餃子の王将」、そのとき同社は……
2017年には、「大阪王将」のテレビCMが一部から批判にさらされる騒動があった。イートアンドが販売している冷凍食品「羽根つき餃子」のCMで、タレントの鈴木奈々さんが「わたしうそつき、これは羽根つき、これは餅つき、これは羽根つき、これは腰つき」と歌いながら、腰を振るというものだ。
この“演出”に対してネットやSNSで「下品」「子どもがいるのでテレビで流さないでほしい」などの批判が寄せられていたのだが、ほどなくして「餃子の王将」が「とばっちり被害」を訴える。大阪王将だと勘違いをした人から苦情が寄せられているとして、自社ホームページ上に、『大阪王将「羽根つき餃子」CMについて』という以下のような文書を掲載したのだ。
『当社「餃子の王将」は、「大阪王将」とは 資本関係も業務提携関係にもない、全く無関係の類似会社です。したがって、「大阪王将」のCMに関して、当社「餃子の王将」は、全くの無関係です。加えて、当社「餃子の王将」は、「羽根つき餃子」を含め、「冷凍餃子」の販売は一切行っておりません』
「一緒にされていい迷惑だ」と言わんばかりで、行間からもかなりいら立ちが伝わってくる。
これは恐らく、最後にもあるような「うちは冷凍食品を売っていない」という憤りもあったはずだ。「大阪王将」の冷凍食品はスーパーなどで好調で、現在は女優の石原さとみさんをCMに起用している。一方、「餃子の王将」は店舗でつくりたての「生餃子」のテイクアウトだけしかやっておらず、冷凍食品など扱っていない。
「餃子の王将」としては、「王将」の名を冠した冷凍食品が全国のスーパーやコンビニを席巻していることが面白くないところ、その冷凍食品でとばっちりを受けるのはかなり屈辱だったはずだ。
なぜかというと、自分たちこそが「王将」の本家という自負があるからだ。