「入社したらまず3年は頑張ろう」といった言葉も耳にしますが、新卒入社した本人たちはどのように考えているのでしょうか。気になる結果を見ていきましょう。
全体の約半数は「3年以内に辞める」と回答、前回調査よりも増加傾向
「当面3年間に対する仕事・会社に対する勤続意欲」を調査したところ、「3年後も勤務し続けていると思う」が55.5%、「していないと思う」が44.5%という結果に。前回調査と比較すると、「3年後も勤務し続けていると思う」が3.7ポイント減少していることが明らかとなっています。入社年次別で見ると、1年ごとに「勤務し続けたい」という意欲が低下。売上規模別では、規模が大きいほうが勤続意欲が高いことが分かりました。売上規模「10億円以上100億円未満」「100億円以上」では、「勤務し続けたい」と答える人が半数を超えましたが、「10億円未満」のみ49.5%と過半数を割り、「勤務し続けない」が過半数を超えています。
「3年後は勤務し続けていないと思う」と回答した人に1年後の勤続意欲を聞いたところ、「1年後は勤務していないと思う」が53.6%と過半数を超えています。属性別で見ても「新卒入社1年目」と「売上100億円以上」を除く全てで「1年後は勤務していないと思う」が過半数を超えていることが分かりました。
高待遇ほど勤続意欲が高い一方、やりがいの感じない仕事は辞めたい?
「3年後も勤続している」と回答した人に理由を聞いたところ、最も多かったのは「福利厚生が充実している」で29.4%、次いで「給料が良い」で26.1%、「勤務時間や休日が自分に合っている」が24.0%でした。「現在の会社に入社した理由」TOP3を見ると、1位「福利厚生が充実している」(27.8%)、2位「勤務時間や休日が自分に合っている」(24.7%)、3位「給料が良い」(22.0%)という結果が出ており、「3年後も勤続している」とほぼ同じことが分かっています。
一方、「3年後には勤続していない」と回答した人の理由TOP3は、1位「給料が低い」、2位「仕事にやりがいを感じない」、3位「最初から転職するつもりだ」でした。「3年後も勤続している」でTOP3だった福利厚生や休みの充実などに関連する項目はランクインしていません。
働き方改革の実施率と勤続意欲は大きく関係している
「働き方改革の実施状況」と勤続意欲の比較を見ると、「実施している会社」は「3年後も勤続している」が73.6%だったのに対し、「実施していない会社」は26.4%とはっきり分かれており、働き方改革が少なからず勤続意欲に影響していることが分かりました。厚生労働省の調査によると、新卒社員の3割が入社後3年以内に最初の会社を辞めていることが分かっており、本調査では若手社員の半数近くが3年以内に辞める可能性があることが明らかとなりました。前回調査と比較してもその割合は増えており、給与や福利厚生、働き方改革の実施状況といった待遇面が関係していると推察されます。
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