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「できること」と「得意なこと」を取り違えないで!
さて、問題は「やりたいこと」がない場合です。
長年の宮仕えで、自分本位に考える思考回路が退化しているだけかもしれないので、そのときは時間軸のスコープを広げて考えることをおすすめします。
過去をさかのぼり、かつて「やりたかったこと」や、子どもの頃に「好きだったこと」を思い出したり、これから「やってみたいこと」など自分の未来を想像すると、よい発想がひらめくかもしれません。
それでも、どうしても「やりたいこと」が思い浮かばなければ、逆に「やりたくないこと」を考えて、自分の特性を把握する方法もあります。
また、転職活動や自社の再雇用の面接で必ず聞かれる「できること」については、個々の性格によって自身を過大評価する人と過小評価する人に二分されます。
前者は結果的に自分のスキルを偽ることになりますが、面接する側も慣れっこなので、遅かれ早かれ真の実力を推し量られてしまうでしょう。
後者の過小評価する人、自分のスキルを明確に言語化できない人は、次のように考えてみてください。
「できること」は偏差値52.5で十分
面接で「あなたのできることはなんですか?」と聞かれるのと、「何の仕事をしているときが速いですか?」と聞かれるのとでは、回答が異なりませんか?
厳密には「できること」と「得意なこと」を尋ねているので、答えは違って当然ですが、「できることは特にない」と思ってしまう人たちの多くが、「できること」を「得意なこと」と誤解して、「特にない」と脊髄反射で反応しているように思います。
これは非常にもったいないので、まず「できること」と「得意なこと」を分け、「得意とはいえないが、できること」をできるだけ多く挙げてみてください。
偏差値で表現すると、「できること」は偏差値52.5程度で十分です。得意となると、偏差値60以上は必要だと思いますが、そのように考えると「できること」を述べやすくなります。
また、自己評価だけでなく、他者の視点を採り入れることも重要です。けっこう自分では「できること」に気がついていないケースも多いので、あなたをよく知る人の評価を聞いて客観的に分析する機会を持つべきです。
<ポイント>
「やりたいこと」「できること」は視点を少し変えるだけで簡単に見つかる場合があります。柔軟な発想を!
著者:大塚寿(作家・エマメイコーポレーション代表取締役)
1962年、群馬県生まれ。株式会社リクルートを経て、サンダーバード国際経営大学院でMBAを取得。現在は、オーダーメイド型企業研修を展開するエマメイコーポレーション代表取締役、オンライン研修「営業サプリ」を運営する株式会社サプリCKO。1万人を超えるビジネスパーソンへのインタビューを行い、著書多数。



