定年まで働き続けたのだから「退職後くらいは少しゆっくりしたい。その後で次の仕事を考えればいい」と思っている人もいるのではないでしょうか。
しかし、1万人以上の体験談を聞いてきた大塚寿氏によると、定年後の予定を決めないまま空白期間をつくると、次の一歩を踏み出すエネルギーを失い、仕事探しが億劫になるリスクがあるといいます。シニアの再就職が狭き門であることを考えれば、「休んでから考える」ことには思わぬ落とし穴があるのです。
では、定年後に休む期間も含め、これからの働き方をどう計画すればよいのでしょうか。大塚さんの著書『定年5年前からの「やってはいけない」』(PHP研究所)から一部抜粋し、無計画な空白期間をつくらないための準備と、後悔しない「稼ぎ」と「生きがい」のバランス設定について解説します。
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無計画な空白期間がセカンドキャリアを妨げる
定年後の仕事や「やること」が決まっていて、定年直後の一定期間を「ゆっくり」過ごすのはいいとして、「ちょっとゆっくりしてから考える」と空白の時間をつくると、いい結果を生まないでしょう。
そもそもシニア世代を積極的に採用しようという企業は非常にレアで、Indeedの調査では「60歳以上歓迎」の求人の割合は、コロナ禍初期の2020年7月をピークに大きく減少し、2022年からは求職数全体の0.1%前後で推移しているそうです。
マンションの管理人、警備員、清掃員、交通誘導員、ドライバーなどはいくらでも求人はありそうですし、少子化の直撃を受け、若い人が採用できずシニアに頼らざるをえない業界も少なくないので、この0.1%前後という数字を鵜呑みにはできません。
しかし、現役時代にやってきたことの延長で、就職エージェントやハローワーク経由で仕事を探すとなると、かなりの狭き門であるのは事実です。
定年後のことは「定年前の5年間」で考え尽くす
そうした環境で、いったんゆっくりしてしまうと、次の一歩を踏み出すエネルギーを失ったり、仕事探しが億劫になったり、無気力になりがちなのが定年直後の落とし穴です。
“ノープラン、ノーライフ”ではありませんが、無計画で定年退職するのはよい結果をもたらしません。
「定年後のこと」は定年前の5年間で考え尽くし、「ゆっくりする」期間もあらかじめ計画に入れておくことが落とし穴の回避策です。
ここでは、定年後の人生設計について、ざっくりした方法や考え方をお話しします。



