定年後、職場で煙たがられる「元・管理職」の悲劇。「アドバイスならAIで十分」と言われるシビアな現実

定年後、「シニアスタッフ」や「担当部長」になり、後進に助言すると煙たがられる——。パーソル総合研究所の上席主任研究員・藤井薫氏が、「元・管理職」が職場でつまずく壁と、AI時代に求められる役割を解説します。(画像出典:PIXTA)

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高度専門職レベルの仕事を担当する人は4分の1

2つ目が、仕事のレベルです。たとえば、専門課長やシニアアドバイザーなどの肩書を背負っている人に、それなりの専門性がありますか?

50代後半、60代前半、60代後半のいずれにおいても、高度専門職レベルの仕事を担当している人は4分の1しかいません。残り4分の3の人は、その気になって後進にアドバイスをしようとしても、ありがた迷惑と思われているかもしれません。

60代の「元・管理職」の多くは、40歳前後で管理職になって、それから役職定年などで離任するまで十数年以上、管理職ポストに就いていた人たちです。大半は元・課長クラスでしょうから、担当分野の専門知識は持っているはずです。

「それなら元・課長は問題ないのでは」と思うかもしれませんが、そうでもありません。あなたは、今は「プレーヤー」です。管理職のように、部下が集めてきた情報から状況を判断したり、部下が作った企画を修正したりすることができるだけではダメなのです。

今の時代、アドバイスだけならAIでもできます。もしかするとAIのアドバイスのほうが、広範な情報を論理的に分析していて、示唆に富んでいるかもしれません。

部下に指示するのではなく、自ら動いて情報を集め、企画できてこそのプレーヤーです。

定年前後のキャリア戦略-データで読み解く60代社員のリアル (中公新書ラクレ 862)
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著者:藤井 薫(パーソル総合研究所 上席主任研究員)
電機メーカーの人事部・経営企画部を経て、総合コンサルティングファームで20年にわたり人事制度改革を中心としたコンサルティングに従事。その後、ソフトウェア開発企業の取締役を経て、2017年にパーソル総合研究所入社。2020年4月より現職。

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