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最強の投資先は健康と家族
しかし金融商品に投資するよりも、実は定年後の人たちには、もっと有効な投資先がある──それは自分の健康だ。地方自治体などが主催する健康診断をしっかり受けることは大前提として、自分のおカネで年に1回、人間ドックを受けることをお勧めする。そして人間ドックを受診するに際しては、あらかじめ自分の体のウィークポイントや病気リスクを把握しておくことだ。
健康に生きる自分をいかに保つか──そのための投資こそ最優先で考えるべきだ。そして次に大切な投資先は、家族だ。
定年を迎えて退職金も出た。これからは、ゆっくりと家族と過ごそう。そ
う考えていたら、妻に宣告される。
「ようやく、この日がやってきました。あなたと過ごした30年間は、ただただ苦痛な日々でした」
家庭を顧みてこなかった男性が、このような逆襲に遭うのは珍しくない。
しかし、会社にも国家にも頼れない時代、これからのセーフティネットは、「人とのつながり」である。そして、「コミュニティとのつながり」ではなく、「家族とのつながり」こそが、最強のセーフティネットとなるのだ。
家族との「楽しい体験」や「思い出づくり」に投資することは、金融投資などよりも、ずっと大切な「投資活動」だと思う。それによって家族の絆(きずな)が強くなれば、定年後の生活は、ずっと豊かさを増すはずだ。 この書籍の執筆者:佐藤優(さとう まさる)プロフィール
1960年、東京都生まれ、同志社大学神学部卒、同志社大学大学院神学研究科修了(神学修士)。1985年に外務省入省。英国の陸軍語学学校でロシア語を学び、その後、モスクワの日本国大使館、東京の外務省国際情報局に勤務。2002年5月に鈴木宗男事件に連座し、東京地検特捜部に逮捕、起訴され、無罪主張をし、争うも2009年6月に執行猶予付き有罪確定。2013年6月に執行猶予期間を満了し、刑の言い渡しが効力を失った。『国家の罠』『自壊する帝国』『交渉術』などの作品がある。



