結婚後の愛子さま・佳子さまが候補に? 伊勢神宮「次代の祭主」は誰になるのか

皇籍を離れた女性皇族は、その後も重要な役割を担ってきました。伊勢神宮の祭主や神社本庁総裁を巡る議論から、皇室と神社界の深い関係を読み解きます。(画像:工藤 直通/アフロ)

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神社界の痛手となった眞子氏の結婚

その点では、本来、眞子氏が、将来における伊勢神宮の祭主に適任だった。あるいは、神社本庁の総裁に将来就任してもおかしくはないはずなのである。

ところが、眞子氏が結婚するまでの経緯は複雑で、皇室との縁を切ったような形になってしまった。しかも結婚後、アメリカに行ってしまい、現在もアメリカで生活している。

実家である秋篠宮家と、現在どういう形で交流しているのかは、外部からはわからない。ただ、アメリカに行ってからは、一度も帰国していない。伊勢神宮の祭主や神社本庁の総裁に就任することは考えにくい。

そうなれば、愛子内親王や佳子内親王が結婚し、皇室を離れた場合ということになる。

これまで、どちらの地位も元内親王がつとめてきたことからすれば、二人は適任である。

ただ、今のところ、二人に結婚の話は出ていない。佳子内親王は、皇室を離れることを強く希望しているとも言われるが、30歳になった今も独身である。

女性宮家創設がもたらす新たな課題

現在、国会の論議は、女性宮家の創設を認める方向にむかっている。もし、現在の内親王や女王が女性宮家として皇室にとどまったら、伊勢神宮の祭主や神社本庁の総裁になる道は閉ざされることになる。

伊勢神宮や神社本庁は民間の宗教法人であり、そのことについて国が何かを言うことはできない。そこにも、政教分離の原則が立ちはだかるからである。

しかし、眞子氏が日本から去ってしまい、帰国の可能性が低くなってしまったことは、日本の神社界にとって大きな痛手である。

もちろん、皇族の女性以外が伊勢神宮の祭主となり、神社本庁の総裁になることはできる。どちらの組織においても、それを排除する規定を設けているわけではない。

しかし、元内親王や元女王が就任しなければ、二つの組織の権威は失われることになるかもしれないのである。

日本人にとって皇室とは何か
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この書籍の執筆者:島田裕巳 プロフィール
1953年、東京都生まれ。宗教学者、作家。東京大学文学部宗教学宗教史学専修課程卒業、東京大学大学院人文科学研究課博士課程修了(宗教学専攻)。放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員、東京女子大学非常勤講師を歴任。現代における宗教現象、新宗教運動、世界の宗教、葬式を中心とした冠婚葬祭など、宗教現象について幅広く扱う。

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