「生身の人間なわけで……」秋篠宮さまが明かしたバッシングへの切実な本音

家族への誹謗中傷に対し、秋篠宮さまが語られた「生身の人間」「いじめ」という言葉の重さ。特別視される陰で忘れられがちな皇族の葛藤と、メディア報道のあり方に迫ります。(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

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秋篠宮家へのバッシングをどう受け止めるか

もう一つ波紋を呼んだのが、秋篠宮家に対するバッシングにかかわることである。

これは、秋篠宮の紀子皇嗣妃が、9月11日の誕生日に宮内記者会からの質問に文書で答えたもののなかに出てくるのだが、「ネット上でのバッシングをどのように受け止めているか」という質問に対する答えで、紀子皇嗣妃は、「ネット上でのバッシングによって、辛い思いをしている人が多くいるのではないかと案じています。私たち家族がこうした状況に直面したときには、心穏やかに過ごすことが難しく、思い悩むことがあります」と記していた。

このことを踏まえ、秋篠宮に対しては、紀子皇嗣妃の言葉をどう受け止めるかが問われた。

秋篠宮はそれに対して、「その中でのバッシング情報というのは、これは第三者と当事者では恐らく意味合いが異なってくるように思います。当事者的に見るとバッシング情報というよりも、いじめ的情報と感じるのではないかと思います」と答えている。

メディアに躍る「国民を敵に回す覚悟を」という表現

ここで「いじめ」という言葉が使われたことが注目された。

『週刊文春』の記事のなかで、皇室の問題に詳しいという河西秀哉名古屋大学大学院准教授は、それが「ある種、ある一部の国民を敵に回す覚悟を持った賭けだったようにも感じる」と評していた。

河西准教授は慎重な態度をとっているのだと思われるが、週刊誌の見出しでは、「国民を敵に回す覚悟を」という言葉が躍っており、見出しだけを見た人々の印象はかなり違うものになったのではないかと想像される。

ここで、バッシングとかいじめと言われていることは、眞子氏の結婚をめぐる報道のことをさしているわけだが、それは相当に執拗なもので、現在までそれが続いていることは否定できない。

そのなかには正しい情報と間違った情報が含まれているが、たとえ間違った情報が発せられたとしても、皇族の場合、一般の国民とは異なり、名誉毀損で裁判に訴えることはできない。

本来なら政府が皇族に代わって対処すべきことなのだが、この問題に対して政府が対処したり、何らかの対策を施したりしたことはない。

そこに、秋篠宮の記者会見でそういった発言が出てくる一つの原因がある。

日本人にとって皇室とは何か
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この書籍の執筆者:島田裕巳 プロフィール
1953年、東京都生まれ。宗教学者、作家。東京大学文学部宗教学宗教史学専修課程卒業、東京大学大学院人文科学研究課博士課程修了(宗教学専攻)。放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員、東京女子大学非常勤講師を歴任。現代における宗教現象、新宗教運動、世界の宗教、葬式を中心とした冠婚葬祭など、宗教現象について幅広く扱う。

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