中学受験で今、狙うべきは神奈川の学校。「偏差値バブルとは無縁」な“実力校”の実名

都内では偏差値の「バブル」が起こる一方、神奈川の私立校には、教育の質も進学実績も抜群な「狙い目の実力校」が数多くあります。偏差値表の数字だけでは見えない、成熟した学校選びの視点を紹介します。(画像出典:PIXTA)

実力と偏差値が逆転? 神奈川の伝統校が狙い目な理由
実力と偏差値が逆転? 神奈川の伝統校が狙い目な理由(画像出典:PIXTA)
中学受験は相変わらずの過熱ぶりだという声もありますが、首都圏で実際に受験生の数が増えているのは東京都だけです。一都三県の中でも特に注目すべきは、神奈川県の受験生数の減少と、それに伴う県内校の人気沈静化という傾向です。 一方で、都内の私立校の中には、入試方法の工夫やプロモーションの成功で、偏差値が「バブル」といえるほど跳ね上がっている学校もあります。東京は受験率が高いため、十分な情報を持っていない家庭が、こうした勢いのある学校に引き寄せられやすいという側面も見受けられます。

しかし、中学受験熱が比較的落ち着いている神奈川では、そうしたバブルが起きにくい環境にあります。

例えば男子校の浅野は、都内からの受験生も増えていますが、定員を減らして教育の質を高めることに注力しており、その姿勢が大学合格実績につながっています。

浅野は四谷大塚偏差値64と難関ですが、他も調べていけば、「教育内容も大学合格実績もいいのに、入試の偏差値が比較的ゆるやか」な学校が多いのが神奈川の私立校の特徴です。

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入試難易度と出口実績の「逆転現象」が起きている神奈川の女子校

中学入試の偏差値表を見ていると、神奈川の私立校には、「なぜ、この学校がこんなに入りやすいのか!」と驚くようなケースが目立ちます。教育の質も大学合格実績も高いのに、都内の学校に比べると偏差値がゆるやかになっているのです。

例えば、横浜雙葉(2月1日、偏差値51)や横浜共立(2月1日、同49)、湘南白百合(2月2日、同49)、清泉女学院(2月1日、同44)などは、早稲田や慶應といった難関大学の指定校推薦枠を多く持っています。これは長年にわたる大学側からの信頼の証ですが、一般選抜の合格実績も非常に好調です。
 
実際、横浜共立の2025年の合格実績を見ると、卒業生170人中27人が国公立、早稲田が32人、慶應が26人。指定校推薦も慶應が8人、早稲田が8人と、素晴らしい実績を上げています。

横浜共立だけではなく、神奈川の女子校はどこも魅力的ですが、こうした女子校の入試難易度がゆるやかになっている背景には、女子受験生の共学志向や、交通網の発達で神奈川の受験生が都内へ進学するトレンドがあります。

つまり、これらの優秀な女子校は「チャンスが広がっている」状態といえるでしょう。

都内から神奈川への通学だと電車が混んでいないという利点もあります。都内の受験生こそ、こういった神奈川の女子校への進学を検討すべきかもしれません。

「バブル」が起きにくい、神奈川の成熟した受験環境

これらの女子校の大学進学実績が高い水準で保たれているのは、情報を持っている地元の教育熱心な家庭に選ばれているからです。

女子校でも改革は進んでおり、湘南白百合や鎌倉女学院、横浜女学院など多くの学校で、英検資格を活用した入試を導入しています。2026年の入試では神奈川の女子校の志願者が全体で前年度より微増したのも、こうした努力の表れでしょう。

また共学校の関東学院なども、大学付属校としてのリソースを活用しながら、総合型選抜と一般選抜のバランスがとれた合格実績を出しています。

神奈川の学校に関してはバブルが起きにくいので、志願者数の増減も「去年増えたから今年は減る」といった隔年現象によるものが大半です。学校への評価が安定しており、急に難易度が上がることがないため、受験の計画が立てやすいというメリットもあります。
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神奈川の学校選びで、親が絶対に知っておくべきこと
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