【佐々木正美さんの教え】「よくできたね」ほめすぎは逆効果? わが子の苦手を悪化させる親のNG行動

子どもの「苦手」や「できないこと」が気になっていませんか? 児童精神科医の佐々木正美さんは「無理に苦手を克服させる必要はない」「ほめすぎも子どもを追い詰める」と指摘します。無理なく子どもの自信を育む親の心がけを紹介します。(画像出典:PIXTA)

わが子の「苦手」や「不得意」にどう向き合う?(画像出典:PIXTA)
わが子の「苦手」や「不得意」にどう向き合う?(画像出典:PIXTA)

入園や入学、新学期。新しいクラスでの生活が始まると、「ほかの子よりできないことが多いのでは」と心配になる親も多いものです。

運動や勉強、人づきあい——わが子の「苦手」が気になり始めると、「このままで大丈夫だろうか」と不安になることもあるでしょう。

児童精神科医・佐々木正美さんは「得意・不得意を親が気にするそぶりを見せないことが大切」と語ります。本記事では、書籍『この子はこの子のままでいいと思える本』(主婦の友社)から一部を抜粋・編集し、子どもの自信を育てる関わり方を紹介します。

入園・入学、新学期——気になり始める「わが子の苦手」

【お悩み】
わが子の「苦手」や「不得意」にどう向き合う?(5才男の子の母)


わたしは子どものころからスポーツも勉強も苦手で、親に「なんで○○もできないの?」「走る練習をしろ」「努力が足りない」などと言われました。

息子もわたしに似て運動神経がよくありません。2~3才のころ、公園の遊具で同年代の子どもたちと遊ぶ姿を見て確信しました。

だからわたしは否定的なことは言わず、「この前よりじょうずになったね!」と肯定的な言葉かけを意識的に続けてきたのです。

それが功を奏したようで、5才になったいまは「オレ、走るの速いんだ」「サッカーが得意なんだ」などと言うようになってきました。実際には、そんなに速くもないし、得意にも見えませんが、幼児のうちはこれでいいと思っています。

でも、小学生になってまわりのことが見えるようになると本人も気がつくはず。もしかしたら、勉強や人間関係での「苦手」も目につくかもしれません。親はどうフォローすればよいでしょうか?

子どもの苦手を、親が無理に克服させる必要はない

【回答】
子どもの得意や不得意を親が気にするそぶりを見せないことです。ほめすぎもせず、がっかりもせず。「お母さんも苦手だったよ」と言うと子どもは安心するものです。


子どもがいくつになっても、得意や不得意を親があまり気にしないでお育てになると、いいですね。

友だちに比べて何ができるできないは、子ども自身が自然に感じていくものです。どう感じるかも、子ども自身にまかせておきましょう。

子どものほうから「かけっこでビリだった」「友だちにへたくそって言われた」などと言ってきたら、「気にしなくていいんだよ」「でも、あなたはこれが得意だよね」となぐさめてあげるといいでしょう。

誰にでも得意なことと不得意なことがあるということは、ぜひ言ってあげてください。

ご自身も運動が苦手だったようですから、「お母さんも走るのが遅かったんだよ。わたしに似たんだね。でも、絵を描くのが好きなところもお母さんに似ているね」と言ってあげると、子どもは安心します。

苦手なことを克服させようと、親が一生懸命にがんばる必要もありません。
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「よくできたね!」の落とし穴? 児童精神科医が指摘する“ほめすぎ”の怖さ
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