【佐々木正美さんの教え】「よくできたね」ほめすぎは逆効果? わが子の苦手を悪化させる親のNG行動

子どもの「苦手」や「できないこと」が気になっていませんか? 児童精神科医の佐々木正美さんは「無理に苦手を克服させる必要はない」「ほめすぎも子どもを追い詰める」と指摘します。無理なく子どもの自信を育む親の心がけを紹介します。(画像出典:PIXTA)

ほめすぎもNG? 大きすぎる期待が子どもを追い詰める理由

わが家の子どもたちも、運動が得意な子、普通の子、苦手な子がいました。

その中で、運動の得意な子と苦手な子が同じ野球部に所属していた時期がありました。得意な子はレギュラーとして活躍し、苦手な子は勝ち負けが確定した9回にピンチヒッターで出してもらえる程度でした。

そのころ、わたしはやや意識していましたが、子どもが試合などで活躍してもあまりおおげさにほめませんでした。逆に試合で失敗したり、出番がなかったりしたときにも、がっかりした顔はけっして見せませんでした。

ほめすぎない、がっかりしないことは、兄弟姉妹がいるといっそう大切です。よくできる子をほめすぎる、できない子にがっかりする。そうすると、子どもの中に質の悪い優越感、質の悪い劣等感を植えつけることになってしまうのです。

できたことを「よかったね」とほめるのはいいのですが、できない子が卑屈になるようなおおげさなほめ方はしないようにと、意識されるといいと思います。

ほめすぎることは、しかりすぎることと同じくらい、子どもを追い詰めることがあるということも知っておいてください。

オリンピックで活躍する選手が、「結果を出せなくて申し訳ございません」とカメラに向かって頭を下げる姿を見たことがあるでしょう。いったい誰に何をわびる必要があるのかと思いますね。日本中でその人よりもじょうずにできる人がいないから出場しているのですから。

大きな期待がいかに大きな負担になるかを証明していると思います。

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苦手はそのままでいい。子ども時代は「やり過ごす」時期
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