ここでは、「その2本と同じくらい素晴らしいから!もっともっと多くの人に見てほしい……!」と声に出して叫びたい、筆者が独断と偏見で選んだ、2025年公開の日本のアニメ映画10作品を紹介しましょう。順位をつけてはいますが、「実質全部1位」としてお読みください!
この記事の執筆者:
ヒナタカ
映画 ガイド
All About 映画ガイド。雑食系映画ライターとして「ねとらぼ」「マグミクス」「NiEW(ニュー)」など複数のメディアで執筆中。作品の解説や考察、特定のジャンルのまとめ記事を担当。2022年「All About Red Ball Award」のNEWS部門を受賞。
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10位 『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』
「観客のスマホからの投票によりラップバトルの勝敗がリアルタイムで変わる」という「インタラクティブ映画」のシステムを導入した画期的な作品です。見るたびに内容が違う上に、「推し」のチームが勝ち上がることを応援したくなるためリピーターが続出し、公開初日から100館以下の上映館数では日本初の興行収入25億円を突破する(興行通信社調べ)という、大記録を打ち立てました。大半がライブまたはミュージックビデオで構成されており、KICK THE CAN CREWやCreepy Nutsなどの人気アーティストが参加した楽曲、『シドニアの騎士』や『大雪海のカイナ』で知られるポリゴン・ピクチュアズ制作の映像も素晴らしいクオリティーでした。関連作品を全く知らなくても楽しめる間口の広さがありますし、配信でも投票システムが楽しめる取り組みがされることを願っています。
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9位 『ホウセンカ』
2021年に放送されたテレビアニメ『オッドタクシー』の木下麦(監督・キャラクターデザイン)と此元和津也(原作・脚本)が再タッグを組んだオリジナル作品です。物語は、独房で孤独な死を迎えようとしていた無期懲役囚の老人に、なぜか人の言葉を話す花のホウセンカが声をかけ、その会話から人生を振り返るというもの。ボイスキャストの小林薫やピエール瀧の「いぶし銀」な演技も光っていました。絵柄はかわいい一方、人間の愛情や葛藤をたっぷりと感じさせる語り口、ヤクザものとしてのロマンチシズムは、まるで北野武監督作『ソナチネ』のような趣でした。主人公がたびたび口にする「大逆転」とはいったい何なのか? というミステリー的な要素にも惹き込まれますし、結末には心に染み渡るような感動がありました。『映画大好きポンポさん』や『夏のトンネル さよならの出口』の制作会社CLAPならではの、細やかで丁寧なアニメの表現にも注目です。



