2025年の「日本アニメ映画ベスト10」を作ってみた。大好評を受けてクリスマス上映も決まった1位を見て!

2025年の「日本のアニメ映画ベスト10」を一挙に紹介しましょう! 特に1位と2位と3位はまだまだ上映中ですので、ぜひ映画館に駆けつけてください!(画像出典:(C)2025映画「トリツカレ男」製作委員会)

トリツカレ男
『トリツカレ男』 全国公開中 配給:バンダイナムコフィルムワークス (C)2001 いしいしんじ/新潮社 (C)2025映画「トリツカレ男」製作委員会
2025年は『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』『チェンソーマン レゼ篇』が歴史的な大ヒットを記録しました。

ここでは、「その2本と同じくらい素晴らしいから!もっともっと多くの人に見てほしい……!」と声に出して叫びたい、筆者が独断と偏見で選んだ、2025年公開の日本のアニメ映画10作品を紹介しましょう。順位をつけてはいますが、「実質全部1位」としてお読みください!
ヒナタカ
この記事の執筆者: ヒナタカ
映画 ガイド
All About 映画ガイド。雑食系映画ライターとして「ねとらぼ」「マグミクス」「NiEW(ニュー)」など複数のメディアで執筆中。作品の解説や考察、特定のジャンルのまとめ記事を担当。2022年「All About Red Ball Award」のNEWS部門を受賞。 ...続きを読む
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10位 『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』

「観客のスマホからの投票によりラップバトルの勝敗がリアルタイムで変わる」という「インタラクティブ映画」のシステムを導入した画期的な作品です。見るたびに内容が違う上に、「推し」のチームが勝ち上がることを応援したくなるためリピーターが続出し、公開初日から100館以下の上映館数では日本初の興行収入25億円を突破する(興行通信社調べ)という、大記録を打ち立てました。

大半がライブまたはミュージックビデオで構成されており、KICK THE CAN CREWやCreepy Nutsなどの人気アーティストが参加した楽曲、『シドニアの騎士』や『大雪海のカイナ』で知られるポリゴン・ピクチュアズ制作の映像も素晴らしいクオリティーでした。関連作品を全く知らなくても楽しめる間口の広さがありますし、配信でも投票システムが楽しめる取り組みがされることを願っています。

【関連記事】「投票システム」がすごい新時代のエンタメ『ヒプノシスマイク』。最高だからこそ“文句”も言いたくなった

9位 『ホウセンカ』

2021年に放送されたテレビアニメ『オッドタクシー』の木下麦(監督・キャラクターデザイン)と此元和津也(原作・脚本)が再タッグを組んだオリジナル作品です。物語は、独房で孤独な死を迎えようとしていた無期懲役囚の老人に、なぜか人の言葉を話す花のホウセンカが声をかけ、その会話から人生を振り返るというもの。ボイスキャストの小林薫やピエール瀧の「いぶし銀」な演技も光っていました。

絵柄はかわいい一方、人間の愛情や葛藤をたっぷりと感じさせる語り口、ヤクザものとしてのロマンチシズムは、まるで北野武監督作『ソナチネ』のような趣でした。主人公がたびたび口にする「大逆転」とはいったい何なのか? というミステリー的な要素にも惹き込まれますし、結末には心に染み渡るような感動がありました。『映画大好きポンポさん』や『夏のトンネル さよならの出口』の制作会社CLAPならではの、細やかで丁寧なアニメの表現にも注目です。
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