前置き:超万人向けエンタメである理由
後述する通り物語はシンプルで、設定も含めて分かりやすく、難しいところは1つもナシ。上映時間は107分とタイトで、テンポよく見せ場が続くため退屈するスキもナシ。後述する通り、シリーズでもっとも親しみやすい特徴までもがあります。バキバキにキマった音楽と没入観のある画作りもふんだんのため、劇場のスクリーンで観てこその興奮と感動もあることでしょう。しかも、やや過激なアクションシーンはあれどG(全年齢)指定であり、刺激的な映画を求める小中高生にも大推薦。大人気声優の早見沙織がヒロインの声を務める吹き替え版も大評判を呼んでいるので、そちらで観てもいいでしょう。そんなわけで予備知識ゼロでもまったく問題なく楽しめる内容ではありますが、ネタバレのない範囲で、事前に知ってほしいことを記しておきましょう。
1:シリーズ1作目を先に見ておくのがおすすめの理由は?
本作は映画『プレデター』シリーズの6作目(『エイリアンVS』のコラボを含めれば8作目)。それぞれの作品で概ねキャラクターや舞台が一新されており、今回の『バッドランド』を含めて基本的にはどれから観てもOKなのですが、それでも可能であれば第1作目を最初に観ておくのがおすすめです。なぜなら、同作では戦いの相手が「何者か分からないが、次第にその正体や攻撃手段などが明らかになっていく」という、ホラー作品としての恐ろしさ、はたまたミステリーのような面白さもあるからです。
今回の『バッドランド』で、プレデターへの攻撃手段がわかったり、はたまた「思い入れ」もできてしまうと、その1作目の恐怖が薄れてしまうかもしれないのです(もっとも、今ではプレデターの見た目や攻撃手段も広く知られていため、1987年の公開当時に何も知らなかった人と同様の恐怖を味わうことが、今やほぼほぼ不可能というのも苦しいところですが)。
なお、その『プレデター』1作目は下ネタをしゃべりまくるキャラがいるほか、凄惨な死体描写があるなど、お子さん向けの内容ではまったくないのでご注意を。そのほか、2018年公開の『ザ・プレデター』は直接的な殺戮(さつりく)シーンが満載のためR15+指定となっています。
さらにおすすめなのは、今回の『バッドランド』と同じくのダン・トラクテンバーグ監督がメガホンを取った、ディズニープラスで配信中の『プレデター:ザ・プレイ』。第1作目のオマージュが強い、自然の中でのバトルがスリリングに描かれる作品ながら、「女性だから」という理由で軽んじられている主人公が戦いの最中でさらに強くなっていく、フェミニズムの要素も強い内容となっています。



