“呑んべえの聖地”立石は今どうなっている? 駅北側の解体後、再開発が進む下町を歩いてみた

京成押上線・京成立石駅の周辺は「呑んべえの聖地」として有名でしたが、近年では北口が再開発のため激変。現在の立石はどうなっているのか、行って確かめてみました。

駅南側には今も下町商店街が健在

京成立石の写真
駅南北をつなぐ踏切が商店街の入り口です

駅南側は、再開発が進む北口と対照的に、今も昔ながらの商店街が残っています。スーパー「ヨークフーズ」を除けば、小規模な個人商店や飲食店が多く、下町情緒を感じさせます。

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商店街入口の「鈴谷食品」では惣菜や練り物が人気

中でも「立石仲見世商店街」は、細いアーケードに個人店がぎっしり並ぶ濃密な空間。昼間でもディープな雰囲気で、立石らしい活気に満ちています。

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老舗寿司店「立喰 栄寿司」も健在

昭和33年創業の「立喰 栄寿司」は、開店前から行列ができる人気店。ネタが切れると早めに閉店してしまうこともあるそうです。

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思わず二度見してしまうインパクトの店名

また、中央通り商店街では「えっ!」という店名のカラオケバーも発見。その名のとおり“えっ!”と思わず声が出てしまう個性的な存在です。こうした人間味あふれるお店が今も多く残るのが立石の魅力です。

「グニャグニャ」が特徴の中川を散歩

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最初の橋は1932年に完成。現在の橋は2代目です

商店街を抜けると、中川にかかる「本奥戸橋」に到着します。川沿いには遊歩道が整備され、地元の人たちの散歩コースになっています。

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蛇行のカーブが立石らしい中川の表情を見せます

中川は都内でも珍しいほど流路が蛇行しており、旧来の自然河川の姿を色濃く残しています。水辺では釣りを楽しむ人やランナーの姿も見られ、地域の憩いの場となっています。

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休日の東立石緑地公園はファミリー層でにぎわっていました

川沿いに進むと「東立石緑地公園」が見えてきます。長さ約30mのローラーすべり台やアスレチック遊具がある人気の公園で、防災倉庫や仮設トイレ用マンホールなどの設備も整っています。

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立石で今こそ「ひとっ風呂→呑んべえ」を
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