メリット2. どんなに嫌なこと・つらいことがあっても、気持ちを切り替えられる
家族や交際相手との関係、趣味などがうまくいかないとブルーな気持ちになります。 同僚との関係が悪いと、ダークブルーです。沈んだ気持ちや、イライラした気分のまま授業をしてしまい、子どもたちに心配をかけてしまったことがあります。そこで、「気持ちを切り替えて授業をしよう」と思うのではなく、「公演スタート! 開幕だ!」と思って授業をするようにしました。ミュージシャンやお笑い芸人が舞台袖 から勢いよくステージに登場するイメージです。
すると、子どもたちもびっくりするほどに、気持ちを切り替えて明るく元気に授業できたのです。休み時間や授業の途中で、子どもの暴言があったりケンカ、いじめ対応をしたりしても、イライラする気持ちを引きずらないで、何事もなくきれいさっぱり忘れたかのように楽しく授業できるようになったのです。演じることは、アンガーマネジメントとしても有効でした。
メリット3. 子育てモードとそれ以外の時間を、切り離すことができる
私の母も妻も教師です。家族も教師だと、“家が職員室”みたいになってしまう……と同僚から悩み相談を受けたことがあります。家でも教師の顔が抜けないのです。実際、 私も仕事モードが抜けず、リフレッシュができないまま毎日を過ごすことがありました。家族に同職がいなくても、ずっと仕事のことが頭から離れないことがあります。それ でも平気な方もいるかもしれませんが、身近な家族を嫌な気持ちにしてしまうことは避けたいものです。
職を演じるようになって、放課後がものすごく楽になりました。公演終了、閉幕♪ という清々しい気持ちに変わったのです。舞台から楽屋に戻って一息つくような感覚で、放課 後の教室や職員室での時間を肩の力を抜いて過ごせるようになりました。