【2025年最新】校長先生の生涯年収、約3億8000万円!? 学校の先生の給与・退職手当のリアル

収入が安定しているイメージがある学校の先生。実際はどうなのでしょうか。東京都を例にして、学校の先生の給与や生涯年収について調査しました。意外な手当や定年後のキャリアについても迫ります。(画像出典:PIXTA)

定年後のお金事情は? 退職手当や充実した再雇用制度も

学校の先生も、他の地方公務員と同様に、2025年現在では62歳で定年を迎えます。その後はどのような待遇、キャリアが考えられるのでしょうか。

まずは完全にリタイアする場合から見てみましょう。

民間企業の退職金に当たる退職手当は、就業年数のほか、退職時に就いていた役職に応じて点数が加算され金額が変わってきます。

東京都の退職準備ガイドブックによると、例えば「令和7年3月末に満61歳で退職、勤続35年、最終役職が主任教諭」の場合、税金などを差し引いて約2130万円の退職手当が出る計算になるようです。

定年で現役を引退する先生も少なくありませんが、東京都では再任用制度が充実しており、希望すれば65歳未満までフルタイムで働くことができます。もちろんそれ以外にも、時短勤務や非常勤講師としても働くことができます。

さまざまな就業形態がありますが、例えばフルタイム勤務と時短勤務であれば、月々の給与は次の表のようになります。
再任用の給与(画像:「退職準備ガイドブック」より筆者が作成)
再任用の給与(画像:「退職準備ガイドブック」を基に筆者が作成)
給与は退職前よりも下がってしまうものの、中には引き続き校長職を続けられる先生もおり、現在の深刻な教員不足を支えています。 

安定したイメージがある一方で、手当には一部課題も

学校の先生の給与は、民間との較差を算出した上で毎年勧告されています(給与勧告)。比較的、毎年安定的な昇給が期待できるほか、キャリアの節目で新たな役職に昇格するチャンスもあるため、明確な目標をもてる職業といえそうです。

一方で、部活動に対する手当の金額などについては「半日〜1日がかりなのにこれだけ?」という疑問点が残る部分も。先生たちの残業代に当たる「教職調整額」についても議論がなされたことから、今後も先生の給与に関する変化があるかもしれません。

※1 学校職員の特殊勤務手当に関する条例施行規則
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この記事の執筆者:大塚 ようこ
フリーランス編集・ライター。子育てや教育、夫婦問題、ジェンダーなどを中心に幅広いテーマで取材・執筆を行っている。
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