少し前までは「日本ブーム」だったはずなのですが……。現在の20~30代といったフランスの若い世代、特に女性の間では、熱狂的な「韓国ファン」「韓国オタク」が存在するほどです。
韓国文化の何がそこまでフランス人を惹きつけているのか、パリの街を歩きながら探ってみました。
日本のファンは「30代後半~40代」と、やや“レトロ”?

フランスにおける根強い日本ファンは今も健在ですが、その多くは30代後半~40代に集中しているイメージです。つまり、Z世代にとっては日本文化、および日本ファンの人々が少し“レトロ”に映るのかもしれません。
なぜフランスで「韓国ブーム」が起きたのか
今日の韓国ブームが始まったきっかけといえば、何といっても「韓国ドラマ」と「K-POP」にあるでしょう。中でもNetflixドラマ『イカゲーム』の影響は非常に大きかったと思います。『イカゲーム』のシーズン2が配信された際には、パリのシャンゼリゼ通りで大規模なイベントも行われていました。 こうした背景もあって、近年のパリでは、K-POPアイドルのライブやイベントに長蛇の列ができています。韓国料理店も急増しており、現在ではビビンパ、トッポギ、プルコギなどがZ世代の外食の定番に。さらに2024年頃からは、韓国コスメもフランスの女性誌に数多く取り上げられるようになりました。
さらには、シャネルやルイ・ヴィトンといったハイブランドも、韓国の俳優やモデル、K-POPアイドルを次々とブランドのミューズに起用しています。パリの街を歩けば、彼らの姿を大きく掲げた広告をあちこちで目にすることができますよ。
SNSの影響大! Z世代の感性にフィットする韓国文化

対照的に、日本文化は「伝統」「ノスタルジー」「おもてなし」といったところに魅力があるそうです。ということで日本文化は、どちらかといえば“大人のフランス人”向け。筆者の周囲でも40~50代の世代を中心に、相変わらず日本旅行が注目されています。
とはいえ、最新トレンドを生み出す力、若さと勢い、そして今を感じさせる発信力という部分では、やはり韓国に一歩リードがあるのかもしれませんね。