2011年には“代表作”となる作品に出演! 個性的な役もお手の物
そんな櫻井さんの代表作といえば、北川景子さんと共演した『謎解きはディナーのあとで』(フジテレビ系)シリーズです。東川篤哉さんの同名小説(小学館)が原作のドラマで、櫻井さんは主人公・影山を演じました。影山は、世界的に有名な宝生グループ社長の一人娘・麗子の執事兼運転手。北川さん演じる麗子は新米刑事として働いているのですが、影山がさまざまなサポートをして事件を解決していくストーリーとなります。何でもできる影山ですが、クールで毒舌なキャラクターで、麗子に対して辛辣(しんらつ)な発言を連発。「失礼ながらお嬢様……お嬢様の目は節穴でございますか?」というセリフが人気となり、作品は大ヒットを記録しました。さらに、2013年放送の『家族ゲーム』(フジテレビ系)では、予測不能な行動が不気味な吉本荒野/田子雄大を熱演し、2017年放送の『君に捧げるエンブレム』(フジテレビ系)では事故で両足が動かなくなった鷹匠和也を演じ、車椅子バスケと出会って再スタートする姿を感動的に表現しました。『占拠シリーズ』の武蔵をはじめ、個性的な役が多く、2024年放送の『笑うマトリョーシカ』(TBS系)では人気の高い若き政治家・清家一郎を不気味さいっぱいに演じています。
ヒット作品を生み出す櫻井翔の“頭の良さ”
こうやって櫻井さんの俳優人生を振り返ると、本当にいろいろなタイプの役を演じていることが分かります。その多くがハマり役となり、作品も話題になっているものばかりです。なぜ、櫻井さんはいろいろなキャラクターを演じて、ヒット作品を生み出せるのでしょうか?理由として、櫻井さんの頭の良さが関係していると考えます。櫻井さんといえば高学歴アイドルの代表格ですが、理解力が高く役の本質をつかむのが上手なのではないでしょうか。また、頭の回転が早いので作品の設定をしっかり理解し、しぐさやセリフ回しなどを臨機応変に調整できる技術もあると推測します。結果としてどんな役にもハマり、視聴者はストレスなく作品を見ることができるのです。
正直、『大病院占拠』の制作が発表された際は、武蔵役は櫻井さんにハマらないと筆者は思っていました。もっとアクションがしっかりできて、泥くさい役が似合う俳優の方がマッチすると考えたからです。しかし、作品が始まってしまえば、「こんな刑事も実際にいそうだ」と思えるほどのハマり具合に。俳優としての櫻井さんの底力を感じました。



