ヒナタカの雑食系映画論 第165回

『サンダーボルツ*』を見る前に知ってほしい5つのこと。MCU過去作「予習ゼロ」でも楽しめる涙の傑作

絶賛が相次ぐ映画『サンダーボルツ*』の魅力および見る前に知ってほしい5つのことを紹介しましょう! それでいて「予備知識ゼロでも大丈夫」な明確な理由もあるのです。(画像出典:(C)2024 MARVEL)

3:クセの強いキャラクターを紹介!

メインのキャラクターはいずれもクセが強く、すぐに覚えられることも「予備知識ゼロでOK」の大きな理由です。
サンダーボルツ
(C)2025 MARVEL
それでも、簡単にキャラの特徴を知りたいという人に向けて、プレス資料掲載の紹介文を、一部抜粋・編集・追記する形で引用しておきましょう。

エレーナ・ベロワ(フローレンス・ピュー)……幼い頃からロシアのスパイ機関で強制的に養成され、暗殺者=ウィドウになった。擬似家族として共に育った姉のブラック・ウィドウを亡くしている。2021年の『ブラック・ウィドウ』に登場。

ウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズ(セバスチャン・スタン)……元・暗殺兵器で、親友のスティーブこと初代キャプテン・アメリカとの戦いの中で本来の人格と記憶を取り戻していった。今回の新チーム「サンダーボルツ*」のまとめ役。2011年の『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』などに登場。

レッド・ガーディアン/アレクセイ・ショスタコフ(デヴィッド・ハーバー)……エレーナの父にして超人兵士。「キャプテン・アメリカのライバル」を名乗るが、現在は定職に就かず、自堕落な生活を過ごしている。『ブラック・ウィドウ』に登場。

USエージェント/ジョン・ウォーカー(ワイアット・ラッセル)……政府から二代目キャプテン・アメリカに任命された元陸軍兵士だが、とある過ちを犯しキャプテン・アメリカの資格剥奪と不名誉除隊を言い渡された。『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』に登場。

ゴースト/エイヴァ・スター(ハナ・ジョン=カーメン)……6歳の時に父親の実験中の事故に巻き込まれ、あらゆる物質をすり抜けてしまう状態になってしまったスパイ。身体は常に苦痛が襲い、誰とも触れ合えない孤独を抱えている。2018年の『アントマン&ワスプ』に登場。

タスクマスター/アントニア・ドレイコフ(オルガ・キュリレンコ)……髑髏のようなヘルメットで素顔を隠した、相手の動きや武器の使い方をコピーできる能力をもつスパイ。エレーナらとの戦いの中で洗脳が解け、自身の素性を知った。『ブラック・ウィドウ』に登場。

ボブ(ルイス・プルマン)……「サンダーボルツ*」の前に突然現れた謎の男。気弱そうな青年だが、その素性や正体は不明。


各キャラクターのこれまでの活躍や苦悩は、後からでも該当の作品を見て知ってみるのもいいでしょう。

4:ダメダメなチームの奮闘やアクションに泣く!

今回の『サンダーボルツ*』のあらすじは、とあるミッションを遂行中のエレーナの目の前に、個性豊かなキャラクターが集まるも、モメるどころか殺し合いにまで発展してしまう……というもの。

彼女らにはもともと正義感や使命感もなく、成り行きでチームになるというくらいで、その相性やまとまりは最悪。ちっとも「ヒーロー」なんかじゃない、人生がぜんぜんうまくいっていない、はっきり言ってダメな人たちでもあるのです。
 

そんなダメダメな彼女らが、どのようにチーム「サンダーボルツ*」となっていくのか、というのが大きな見どころ。それぞれに過去に傷があり、もっと言えば「虚無感」にも囚われている彼女らが、何のために、どのように連携をして戦うのか……その過程にアツくなれるのです。

また、MCUの中では、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の全3作も「銀河のはぐれもののダメな人たち」を描いた作品でしたが、今回はエレーナという女性主人公であることや、今回からの新キャラ「ボブ」にまつわるネタバレ厳禁の展開など、そちらとの差別化も十分にされています。
サンダーボルツ
(C)2025 MARVEL
物語が「予告編からは予想もつかない」ことも大きな魅力。クライマックスではこれまでのキャラクターの内面描写の積み重ねも相まって、つい涙を流してしまいました。

そして、言うまでもなく最大の見どころはアクション。本作は各キャラクター固有のアクションのアイデアや、それぞれの動きの「キレ」も良いために大興奮できるでしょう。

エレーナ役を演じたフローレンス・ピューの「やさぐれ具合」や、確かな信念を持つことが分かる感情表現も素晴らしいです。彼女は世界で2番目に高いビル「Merdeka 118 (ムルデカ・ワン・ワン・エイト)」で、実に678.9 mの高さからCGIやスタントダブルなしで飛び降りたというのですから驚きです。
サンダーボルツ
(C)2025 MARVEL
そして、現在は同じく「ダメダメなチームたちが奮闘するアクションアドベンチャー」ということが共通している映画『マインクラフト/ザ・ムービー』と『たべっ子どうぶつ THE MOVIE』も公開されているという充実ぶり。今回の『サンダーボルツ*』が気に入った人は、ぜひこちらもご覧になってほしいです。

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