「曳舟駅」には何がある? 昭和な面影を残す、商店街や路地裏がアツい。映画のロケ地となった銭湯も
「曳舟駅」は東京スカイツリーのお膝元・押上駅の隣の駅。押上近辺が東京スカイツリー開業で大きく様変わりしたのに対し、こちらは昔のままの住宅街が保たれています。街に何があるのか、行って確かめてみました!
曳舟駅近辺は戦争中の空襲による焼失を免れ、区画整理や再開発が行われることもなく、昔ながらの細く入り組んだ路地や古い民家が数多く密集するエリア。直近では『出没!アド街ック天国』(以下、「アド街」/テレビ東京系/2025年2月15日放送分)でもピックアップされて話題になりました。
実際に曳舟へ降りてみると、駅周辺には大型量販店が点在する一方、少し進めば「ザ・昭和」という迷路のような路地裏を分け入る楽しさもあり、見どころが盛りだくさん! 電車を使えば浅草やスカイツリーの観光とも組み合わせやすいので、散歩してみてはいかがでしょうか。
曳舟駅、実はアクセス抜群の駅
曳舟駅(筆者撮影、以下同)
曳舟駅からは伊勢崎線で押上や浅草にすぐ行けるほか、曳舟駅で接続する東京メトロ半蔵門線(&東急田園都市線)を使えば錦糸町・大手町・表参道・渋谷・三軒茶屋などへも直通。逆方向の北千住や埼玉県の草加・越谷などへも簡単に行けます。
また、都会のローカル線として一部で有名な東武亀戸線も通じており、総武線・亀戸駅までゆったりした電車の旅を楽しめます。加えて東武線の駅を出て5分ほどの距離に京成曳舟駅があり、品川・蒲田・羽田空港方面、千葉県の成田空港方面、神奈川以南の三浦半島方面にも電車1本でアクセス可能。
地味ながら交通アクセスにはすさまじく恵まれています……!
「曳舟川通り」は、かつて本当に川だった
曳舟駅西側の風景
まずは駅直結の商業施設「
エキア曳舟」。2013年の開業で、正方形を組み合わせた外見がモダンでおしゃれながら、日本の市松模様のように伝統的な気配も。駅ビルとしては比較的小規模ながら、「みずほ銀行」「タリーズコーヒー」「ファミリーマート」などが入居しています。
「東武ストアどこ~?」と見慣れたロゴを探していたので、気付くのに数分かかってしまいました
曳舟駅の西口近くには「
東武ストア フレッシュ&クイック」もあって日々の買い物に便利。まずは反対側の東方向に進み、東武線の曳舟駅周辺から京成曳舟駅の間を歩いていきます。
もしもの事態に大きな病院があると安心ですね
一方、反対側の曳舟駅東口は、何とも大きな「
東京曳舟病院」と合体していました。駅周辺に中小の医院やクリニックが集まることは珍しくないですが、これだけしっかりした病院が駅直結となると頼もしいですね!
現在は小舟の代わりに自動車が往来している曳舟川(通り)。交通路という点では今も昔も変わりません
駅東側にある「
曳舟川通り」は、かつて小舟が行き交っていた「曳舟川」が昭和期に埋め立てられて作られました。現在の曳舟川通り周辺は駅前の再開発が進んだ地区に含まれ、並木通りに区切られた大型のマンションや商業施設などが並び、開放的な雰囲気になっています。
東京曳舟病院のすぐ近くにあります
駅東口から出てすぐ「
イトーヨーカドー」が! 日用品や食品の買い出しに重宝しそうですね。
駅前にこうしたホールがある街はどことなく安心感ありますね
イトーヨーカドーの反対側にはジグザグしたベランダの目立つマンションが建ち、その奥には「
曳舟文化センター」があります。ここではクラシックやオペラの上演なども行われており、曳舟エリアでも大きな文化的拠点となっています。
曳舟駅から京成曳舟駅までは、徒歩数分
東武線に比べて背高な京成曳舟駅の高架
曳舟駅を出てから数分、もう「
京成曳舟駅」に到着しました。東武線と京成線との往来がしやすくて便利です。
駅前にあるとすごくうれしいオーケー
京成曳舟駅のガード下にはスーパーマーケットの「
オーケー」も。曳舟エリアの駅周辺は、買い物方面でかなり便利です。
三角屋根のてっぺんに立つ、力強い鬼瓦(おにがわら)が目立っています
なお、駅周辺は小ぎれいに整えられていますが、そこから少し歩くと昔ながらの銭湯「
おかめ湯」が。時代の流れから独立しているかのような、ドッシリした宮造り建築を見上げるだけでも気持ちが温まります。
リノベ前のままと思しき扉や窓に、スイーツ看板がうまくハマっています
その近くの交差点で、古い1軒家をリノベした洋菓子屋を発見しました。ここは米粉を使ったグルテンフリーの焼き菓子を扱っているそう。このような個人経営で「ほっこり」するお店は、曳舟エリアをさらに散策すると続々登場していきます。